内容説明
写真家・川内倫子、出産と育児の記録。
著者等紹介
川内倫子[カワウチリンコ]
1972年、滋賀県生まれ。写真家。2002年、『うたたね』『花火』で第27回木村伊兵衛写真賞受賞。国際的にも高い評価を受け、国内外で数多くの展覧会を行う。主な個展に、カルティエ現代美術財団(パリ、2005年)、東京都写真美術館(2012年)、熊本市現代美術館(2016年)などがある。作品集多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
78
写真家・川内倫子が44歳で出産し、娘が3歳になるまでを綴った日記風の記録。その時々の子どもの成長が、写真家ならではのカットで切り取られている。子どもの成長は驚くほど早く、できることが増える喜びともうあの頃に戻ることはない寂しさを感じると同時に、自分の子ども時代を思い返す。娘にとって写真と共にこうした記録が残ることはかけがいのない財産になるでしょう。国際的に活躍する氏の活動になくてはならない元気の源ですね。ヴェネツィアで娘を肩車する父親の後姿の写真と、ベランダから緑の庭にシャワーの水をかけている写真がいい。2020/12/19
hundredpink
62
写真家は文章も達者な人が多い。2023/01/24
ぐうぐう
27
写真家は、小説家に比べるとチームプレイな側面が大きい。撮影現場には意外と多くの人間が立ち合っていたりするものだ。とはいえ、最終的にはレンズ越しの写真家の眼に託され、写真家一人の判断によりシャッターは切られる。写真家は一人で世界と対峙しているのだ。本書は、川内倫子の出産と育児をめぐるエッセイである。子供を授かった喜びと不安が、高齢出産であったことでより強く、川内の文章から滲み出ている。ただ、それ以上に感じるのは、彼女の世界を愛でようとする、その優しい眼差しだ。(つづく)2020/11/17
江藤 はるは
7
生きることや死ぬことに当てられた光の照度が美しい。2020/11/09
ハル
5
読んでいてすごく落ち着く。 川内倫子さんは写真も大好きだけれど、文章も大好き。 情景が思い浮かびやすくて、文章が柔らかくて、心にストンとおちてくる。優しい優しい文がずっと綴られている。好きだなあ。思い立った時にゆったり読む。そんな一冊。2023/04/14
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