内容説明
舞台はライブハウス「ブードゥーラウンジ」。“はみだし者”たちが、好きなことを続けるために、自分の居場所をつくるために、日夜繰り広げる大騒動はやがて物語的結末を迎える―。血湧き肉躍る、ノンフィクション・エンターテインメント!
目次
スメルズ・ライク・ヨコチン・スピリット
月隈ジャンクション
SOSUFO
電波の届かぬところで革命の音が鳴っている
ヨコチンロックフェスティバル1
ヨコチンロックフェスティバル2
ウィ・アー・ダイナマイト!
マザーファッカー
ウィ・ウィル・ロック・ユー
ロックスター
青い春
家族のうた
続・青い春
著者等紹介
鹿子裕文[カノコヒロフミ]
1965年福岡県生まれ。編集者。早稲田大学社会科学部卒業。ロック雑誌『オンステージ』、『宝島』で編集者として勤務した後、帰郷。タウン情報誌の編集部を経て、1998年からフリーの編集者として活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
国士舘大学そっくりおじさん・寺
82
この鹿子裕文さんという人は、まだ3冊しか本を出していないのに、3冊全部面白いという満点の作者である。本書は装丁がカッコいいなと思ったら、祖父江慎さんだった。さすがだ。前作『へろへろ』は面白い介護本だったが、本書は福岡にあった(現在は移転)「ブードゥーラウンジ」というライブハウスの物語。ノンフィクションだが、圧倒的なエンタテインメントである。そして面白い挿絵画集であり、まだ誰も知らない素敵な詩集である。そして博多のアングラ音楽水滸伝である。福岡は勤皇党、玄洋社といった伝統のある怪人物の街かも知れない。2021/02/28
ウィック&ぺディ
21
★★★★☆2020/05/16
チェアー
14
その人しか、この時しか書けない文章がある。 底にあるヤサグレ感がいい。つまらない今日をやり過ごし、つまらない明日を迎えるために、ライブに行く。居場所があることが自分の救いになる。何も解決しないけれど、ライブにひたっているだけで、なんとか毎日過ごせる。 だから音楽をないがしろにはできない。自分の持てるすべてを、それを超えるエネルギーを注ぎ、ひたすら歌う。叫ぶ。吠える。その躍動感が伝わる。それはこの筆者でなければ書けないものだったのだ。 読むべき本。 2020/06/09
塾長
13
本を読みながら涙が出たのは、久々だった。福岡にあるライブハウス『ブードゥーラウンジ』。この物語は事実である。2020/07/01
わか☆
12
久々に熱い本を読んだような気分。社会に上手く適合出来なくて、でも自分の存在を証明したい人々が集まって歌う「ブードゥラウンジ」。この本はストーリー仕立てだけどノンフィクションらしい。表紙も挿絵も登場人物の子供が描いたらしいです。テンポが良くてどんどん惹き込まれました。ロックやヘビメタを聞きたくなります。2020/12/10