目次
1(とまらない;はじめてのきもち ほか)
2(あさこ;ハハのむすめ ほか)
3(こころから;はらっぱ ほか)
4(しーん;そこ ほか)
5(このほし;ホモサピエンス ほか)
著者等紹介
谷川俊太郎[タニカワシュンタロウ]
1931年生まれ。1952年第一詩集『二十億光年の孤独』を刊行。詩作のほか、絵本、エッセイ、翻訳、脚本、作詞など幅広く作品を発表し、近年では、詩を釣るiPhoneアプリ『谷川』やメールマガジン、郵便で詩を送る『ポエメール』など、詩の可能性を広げる新たな試みにも挑戦している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アキ
89
ひとはこどもからおとなになってろうじんになる。まるでバウムクーヘンのように。その時その人に響く詩がある。そんな詩一編でも見つけたら、その詩集を読んで良かった。たくさんちりばめられたことばの原石は、繰り返し読むことで磨かれていく。好きな一編、見つけました。「やめます」わたしにんげんやめます くさになります かぜにそよぎます わたしにんげんやめます むしになります あなにかくれます わたしにんげんやめます つちになります そらをみあげます わたしにんげんやめます ほしになります にんげんをみおろします。2022/03/04
けんとまん1007
65
「ひらがな」の持つ味わいが、とてもよく滲み出ている。ひらがなだからこそ、伝わってくるものがある。漢字は新薬、ひらがなは漢方薬みたいなもの。ゆっくりゆっくりと、味わいたい詩集。さすが、谷川俊太郎さん、谷川さんの息遣いも聞こえてきそうだ。時々は、ふと歩みを止めて、ひらがなで、物事を見たり感じたり考えたりしたいなあ~。2018/11/23
のえる
58
図書館本。 「かなで書いているので、子どもの詩集かと思われるかもしれませんが、これは私の中に今もひそんでいる子どもの言葉をかりて、老人の私が書いた大人の詩集です。ヒトが木の年輪(バウムクーヘン!)のように精神年齢を重ねていくものだとしたら、現在の自分の魂の中にゼロ歳から今に至る自分がいてもおかしくありません。ハハ、チチ、バアバ、ジイジなどが登場しますが、特定の家族ではなく、架空の家族の架空の場面をイメージして書いています。」尊い子どもの頃の想いが谷川俊太郎氏の言葉によって紡がれ、穏やかな気持ちになる。2022/04/29
榊原 香織
56
子供の言葉で大人の詩を書く2022/07/17
annzuhime
40
図書館本。全編ひらがなで書かれた、大人のための詩集。最初から心揺さぶられる。子どもの言葉で表現してるからか、自分の中でじわじわと広がる感覚。特に「しーん」が気に入って、何度も読み返した。表紙とタイトルがまた良い。ひらがなで書かれているから、5歳の長女が読みたがったけど、まだ早いかなぁ。もっと年輪を重ねてから読んでもらいたい。私もその頃に再読すると違う印象を持つのかなぁ。2019/05/15