内容説明
詩人・三角みづ紀はじめてのエッセイ集。書き下ろしを含む詩とエッセイ三十篇。
目次
柔らかい霧
散歩にでかける
からだが記憶する雪
母とお姫様
あいにくのお天気
とりとめなく庭が
月曜日の休日
わたしのなかの器
温度を持つ言葉たち
こわいおばけ〔ほか〕
著者等紹介
三角みづ紀[ミスミミズキ]
詩人。1981年鹿児島県生まれ。東京造形大学在学中に詩の投稿をはじめ、第四十二回現代詩手帖賞受賞。第一詩集『オウバアキル』にて第十回中原中也賞を受賞。第二詩集『カナシヤル』で南日本文学賞と歴程新鋭賞を受賞。書評やエッセー執筆、詩のワークショップもおこなっている。朗読活動を精力的に続け、自身のユニットのCDを二枚発表。2014年、第五詩集『隣人のいない部屋』で第二十二回萩原朔太郎賞を史上最年少受賞。現在、南日本文学賞の選考委員を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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pirokichi
6
詩人・三角みづ紀さんのはじめてのエッセイ集。エッセイの中に必ず1篇の詩。南で生まれて、北に憧れ、どんどん北上し、現在北海道に住んでいる。読んでいると、ページの白が降り積もった雪にも、ひとりの冬の朝に吐く息にも、グラスの中の冷たい牛乳にも見えてくる。ひんやりしてからだの中がきれいになるみたい。三角さんはあちこち旅をしていて、ひとが好きで、土地が好きで、きゃらきゃらしている。「冬って明るいんだ」ね。装丁もイラストも素敵で、橙書店の田尻久子さんの栞がうれしくって、わたしはみちみちした。2020/10/29
rin
2
★★★★★2020/12/14
バーニング
1
よく移動する人のエッセイだ。移動して、会話をして、観察をする。移動によって得られる一つ一つの経験が特別なもののように思える。2023/12/16
Sats
1
詩が決して特別なものではなく、日常から自然に立ち上がるものだということを知らせてくれるエッセイ集。金属になったという股関節のことを何故だけイメージしてしまいます。2020/09/20
びす子ちゃん
1
読んでいると、いつのまにか眠りにおちて、夢の中にいるような気分になった。帯にもなっている、最後の言葉。心の片隅に置いてきらきらするだろう。2018/08/13