内容説明
デビュー作で中原中也賞を受賞。萩原朔太郎賞を史上最年少受賞。詩人・三角みづ紀、待望の第7詩集。詩人と旅と生活。
目次
コーヒーカップ
花束
スーツケース
ブランケット
二階建てバス
カレンダー
スープ
鋏
トースト
洗濯機〔ほか〕
著者等紹介
三角みづ紀[ミスミミズキ]
詩人。1981年鹿児島県生まれ。東京造形大学在学中に詩の投稿をはじめ、第42回現代詩手帖賞受賞。第1詩集『オウバアキル』にて第10回中原中也賞を受賞。第2詩集『カナシヤル』で南日本文学賞と歴程新鋭賞を受賞。書評やエッセー執筆、詩のワークショップもおこなっている。朗読活動を精力的に続け、自身のユニットのCDを2枚発表し、スロベニア国際詩祭やリトアニア国際詩祭に招聘される。2014年、第5詩集『隣人のいない部屋』で第22回萩原朔太郎賞を史上最年少受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スイ
9
詩の中の場の空気に、ページに触れている指先が浸るのを感じるような詩集。 難解な言葉遣いはなく、するすると読める。 細部まで描き込まれた詩で、私はもっと余白の多い詩が好みなのだけど、まさにそこは好みの問題なので、この丁寧さが好き、という方も多いだろう。 四元康祐さんの登場が嬉しかった。2017/02/19
風花
9
ベルリン滞在中の日常を詠んだ三角みづ紀さんの詩集。どの詩もとても静かなイメージで、なんの引っかかりもなくするりと簡単に私の心の中に入り込んできました。三角さんの詩はとても優しい。そしてとても柔らかい。「あとがき」までもが詩のようです。疲れた時に一人でゆっくり読み返したい、大切な一冊になりました。2017/01/25
新谷 華央里
8
(あとがきから、以下引用)さみしいくらい感情というものがなくなったときに詩が湧き出る。とびきり心が揺さぶられたときではなく、自分という存在が沈黙したときに詩を書いているのだろう。自分という存在が息をひそめてようやく、あたり一面に詩があふれていることに気づくのだ(中略)ここに収められた詩篇は失ったわたしの一ヶ月で、わたしはずっと沈黙していたから失ったけど、一冊になるために必要な方法(中略)記すことは失うことかもしれないけれど、記すことで損なわないものがある2020/01/09
あき
7
★★★★☆2017/12/15
akarick777
6
日常の細やかな心の動きが表現されていて、すうっと沁みてきた。詩は、自分の頭を空っぽにして向き合える。その時間がとても好き。花を買う描写が出てきて、私が結婚して初めて花を買った時のことを思い出したりした。2021/10/31