内容説明
秋田の人々が愛し、互いに贈りあったという池田修三さんの木版画作品。代表作126点をまとめた初の作品集。
目次
「はじまり」のものがたり―修三さんと象潟と、僕(藤本智士)
第1章 池田修三との出会い
第2章 池田修三の故郷へ
第3章 池田修三に近づく
第4章 池田修三に触れる
第5章 はじまりのために
著者等紹介
藤本智士[フジモトサトシ]
1974年、兵庫県西脇市生まれ。編集者。雑誌『Re:S』編集長を経て、現在、秋田からニッポンのふつうを提案する雑誌『のんびり』の編集長を務めるほか、『おおらかべ新聞』(大阪)など、地方を軸にした、あたらしいカタチの編集事例が話題に
池田修三[イケダシュウゾウ]
1922年、秋田県にかほ市象潟町生まれ。木版画家。1977年日本版画協会を退会。1980年代に秋田相互銀行(秋田あけぼの銀行)のカレンダーや通帳、NTTや日本生命などの企業カレンダー、テレホンカードなどに作品が採用され、秋田を中心に広くその名を知られるようになった。2004年に82歳で死去する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
恭子
44
秋田生まれの私にとっては、ただただ懐かしい版画集。2013/11/28
退院した雨巫女。
14
《書店》秋田で愛された木版画。どこか懐かしい絵である。作者が亡くなったのは、とても残念です。2014/02/21
さいちゃん
9
池田修三さんの木版画集。かなりの人は画家さんの名前は知らなくてもどこかで出会ったことがあると感じるんじゃないでしょうか。独特な瞳から伝わって来る絵は物静かでとても品がある。何を心に宿しているの?とつい問いかけたくなるようなふわぁ~とした独特な雰囲気があり引き込まれる。手元に置いてふと眺めたくなるような安らぎの本。レビューで紹介して下さった読友さんに感謝?2019/02/28
さっちゃん
8
やわらかな色調の木版画。そのなかには透き通る真っ直ぐな瞳でこちらをみつめる女の子。夢見るように駆けて行く子供たち。懐かしいような、誰かに背中を撫でてもらっているようなあたたかさ。そして会った瞬間に別れを予感しているような寂しさ。憂い。それらすべてが混じり合って清らかな世界への祝福となっているよう。地元を、人を大事にした池田修三さんの生き方にも感動した。2015/06/09
MO
7
古本屋でポストカードを偶然見つけて一目惚れして以来心は捕らわれた。きっと戦後の昭和で有名な作家だったのだろうと想像した。けど地元民の生活には根付いていたが全国区ではそうではないらしい。編集者が作家の故郷、秋田県かほ市で歴史を調べて行くのは忘れ去られる記憶に息が吹き替えしていくよう。祝福のような導きによって展覧会も成功する。編集者の興奮が伝わってきてドキュメントとしても面白かった。本当に素敵な作品がいっぱい載っている。2022/09/06