生きる

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  • サイズ A5判/ページ数 120p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784904292006
  • NDC分類 911.56
  • Cコード C0095

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chantal(シャンタール)

89
谷川さんの全39行の詩「生きる」。その1行毎に松本美枝子さんの一枚の写真が配される。その写真を見ているだけで涙が出てくる。「生きているということ、いま生きているということ」、それは喜怒哀楽を感じることが出来ること、美しいものに感動出来ること、愛する人がいること、自由であるということ。この世に起こる全てのことが、嬉しいことも悲しいことも、全てが私が生きているからこそ、そこにあるもの。昨日までそこにいた人が、明日には突然消えて無くなっているかもしれない。生きているからこそ、全ての事を大切に心に刻もう。2020/01/28

Mijas

51
何年前だっただろう。谷川さんの講演会で感動して本書を購入した。当時毎日が忙しく「いま」はあっという間に過ぎ去っていた。その時の「いま」が、本書を読んで記憶の中に蘇った。松本さんの写真の中にも、それぞれの「いま」があった。谷川さんは、「いま・ここ」を感じるときの心を「もののあはれ」と表現することもあると書いているが、松本さんのカメラが現実の一瞬「いま・ここ」をとらえている。松本さんの文章「私が、生きていくこと」もとてもいい。心に沁みた。「空しい失敗を重ねて、それでも人は生きていくのだと思う。」詩の英訳付き。2017/05/03

momogaga

49
私の大好きな谷川俊太郎さんの詩に、写真家の松本美枝子さん(女子高生時代の授業中に詩集ばかりを読んでいた)の写真がコラボした作品。この詩を読む度に警句となるのは、「かくされた悪を注意深くこばむこと」。2023/07/22

寛生

43
【図書館】「生きているということ」とを「いま・ここ」から、過去や未来よりも、その「いま・ここ」を深く詩ということばで彫っていく。〈他者の死〉が時に唐突に訪れ〈私の生〉を揺り動かす時、私の「いま・ここ」は深く、深く刻印されていく。もう逝ってしまったその友人と始まるいまとここ。「生きているということ/いま生きているということ」と二度繰り返す谷川の詩は、ジョイスやデリダのように未来から到来する何かを自らに信じさせようと祈り続けているよう涙と嘆きなのか。命の巡りを感じる。美しさが目の前に現れる。温かさを感じる。2014/10/18

かさお

39
谷川さん好きだなぁ…心の浄化本。ことば、写真、どちらもジンとする。吐息がもれる。あぁ…と思う。「生きるということ いま生きているということ」から始まる谷川さんのことば、「それはのどがかわくということ」「ふっとあるメロディを思い出すということ」「いま兵士が傷つくこと」「いま遠くで犬が吠えるということ」と続いていく。どこにでもある風景、誰でもない写真、知らないけれど、確実に存在しているものたちの写真に胸うたれる。知られなくても彼らは確かにそこで生きている。だから私も生きている。どこか世界の片隅で。2022/08/23

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