内容説明
街には文字が溢れ、通りには人々が溢れかえっていた!毛沢東が待ったをかけた上海コミューン成立(1967年2月5日)、その1週間前という歴史的瞬間を目撃した日本人カメラマン(一連の文革報道で1967年日本写真協会新人賞受賞)がいた!中国をゆるがし、世界の耳目をひいた文化大革命を凝縮した1967年1‐2月ドキュメント!
目次
第1章 街は巨大な掲示板になった
第2章 議論を尽くし、社会と自己を改造する
第3章 ひたすら歩く
第4章 群れる、好奇心
第5章 労働は権利だ
第6章 天の半分
第7章 生活の中の革命
著者等紹介
荒牧万佐行[アラマキマサユキ]
1941年、神奈川県生まれ。日本大学芸術学部写真学科研究室。渡辺義雄日本大学教授に師事。1967年、毎日新聞社入社。東京本社写真部記者、同編集局編集委員などを歴任。現在はフリーの写真家。日本写真家協会会員、日本建築写真家協会会員。一連の文化大革命報道で1967年日本写真協会新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
itokake
10
【読書で世界一周】中国写真集。巻頭コラムがおそまつ。文化大革命を「『学のある人々』に対する『目に一丁字もない』人々の革命」と説明。ワイルドスワンを読んでいると、文革は毛沢東が自分の権力を回復するために仕組んだ運動だと感じた。革命というより集団ヒステリー。それをまるで市民が権力者に対して起こした抵抗運動のように書いている。ちなみにこのコラムは著者が書いたものではなく、無記名。著者は毎日新聞社の中共特派視察団の一員として同行した。入社した年にいきなり中国で撮影と考えれば、稚拙さは仕方ないか。2025/02/23
T坊主
8
1)もっとずっと前に出されたのかと思ったが、2017年11月だった、なぜ今頃の出版か?疑問に思った。2)文革の事は色々な意見があり、毛沢東の権力保持、維持から出たものと言われているが、著者の文章にはそんな背景は書かれていない。3)特権階級化した幹部たちへの不満が抑えきれないほどに高まっていたと言うが、そういう物に同調しないと自分もやられるということもあったのだろう。4)当然暴力的で、殺された人もいたのだろうが、この写真集には掲載されていない。その当時は外国記者には同行、尾行という監視があったのでしょう。2018/03/22
ののまる
6
文革期の大字報すごいけど、ネットのある今でもスローガンとか、政府でも民間でも何でも字や絵で貼るよなあ。2023/05/14
dragon
2
文革当時の中国の町の様子や着ている服の様子が分かる。しかし、この革命の想像を超える無茶苦茶なところは映すことが出来ない。2023/03/26
みんな本や雑誌が大好き!?
1
●「半世紀後のあとがき」より→【北京】北京には四日間滞在した。一日目の(1967年)1月24日は,三角帽子の引きまわしが盛んに行われていた。寒風の中、トラックの先頭に乗せられていた。首から白い板が下げられ,“罪状"が書かれている…。 ~~~~~~~ 荒牧さんによると、「写真撮影は中国側が用意してくれたマイクロバスの中からが主で、車から自由に降りての撮影はできなかった。気温はマイナスの日が続いた、暖房がない車内の窓ガラスが曇るため、タオルで拭きながらの撮影だった」とのこと。ご苦労さまです。 2025/04/15