内容説明
民族固有の文化を圧殺された上、環境汚染・資源枯渇など全般的な存在の危機に直面するチベット。北京に「国内亡命」を余儀なくされ、“一人のメディア”として創作と発信を続けてきたチベット出身の女性詩人が、闇に隠された「秘密」に澄明な光を当てる。王力雄「チベット独立へのロードマップ」及び編訳者による「雪の花蘂―ツェリン・オーセルの文学の力」を併録。
目次
1 詩篇(雪国の白;バラバラに壊された痛ましい尊仏の記 ほか)
2 エッセイ(チベット・二〇〇八年;ソンツェン・ガムポ王の故郷はまもなく掘り尽くされます ほか)
3 チベット独立へのロードマップ(チベット事件は分水嶺である;帝国政治体制の苦境 ほか)
4 雪の花蘂―ツェリン・オーセルの文学の力(はじめに―「亡命」の詩学;オーセルのプロフィール―永遠の輝き ほか)
著者等紹介
オーセル,ツェリン[オーセル,ツェリン][Woeser,Tsering]
茨仁唯色。1966年、文化大革命下のラサに生まれる。作家・詩人。2007年「ヘルマン・ハミット賞」、2009年「林昭記念賞」、2010年「勇気あるジャーナリスト賞」などを受賞
王力雄[ワンリィション]
1953年、吉林省長春市生まれ。作家、民族問題研究者。2002年、「当代漢語貢献賞」、2003年「ヘルマン・ハミット賞」、2009年「真理の光賞」などを受賞
劉燕子[リュウイェンズ]
作家。現代中国文学者、桜美林大学北東アジア総合研究所客員研究員。中国北京生まれ。湖南省長沙で育つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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