オウムを生きて―元信者たちの地下鉄サリン事件から15年

電子版価格
¥1,650
  • 電書あり

オウムを生きて―元信者たちの地下鉄サリン事件から15年

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 319p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784904209066
  • NDC分類 169.1
  • Cコード C0014

内容説明

本書は、元オウム信者から謝罪と反省の言葉を引き出すことを目的にしていない。さらに麻原彰晃の否定も要求していない。あくまで本人の「これまで」と「これから」を軸に、本人がとらえるオウム真理教と一連の事件というスタンスでまとめている。15年を経た今、自らの人生を語った元信者(6名)と麻原彰晃・四女のインタビュー集。

目次

一九六五年生まれ・女性・無職 どうやって謝罪したらいいのか、まだ答えが見つかりません
四〇代・男性・農業 私たちの心の現れとして事件をとらえる
四〇代・女性・農業 松本さんは死刑になると思いますが、その前に聞きたいことがあります
八〇代・女性・主婦 「二ヵ月で帰ってくるな」と思っていたら二〇年たちました
一九五九年生まれ・男性・会社員 宗教的なものを求める気持ちは、今も変わっていません
一九六八年生まれ・女性・宗教団体 私自身のライフワークとして、オウムの真相を明らかにしていきたい
一九八九年生まれ・女性 誰も謝らないのであれば、せめて自分は心から謝りたい

著者等紹介

青木由美子[アオキユミコ]
大学卒業後、(株)サンマーク出版入社。ビジネス・自己啓発、翻訳書を主に書籍編集を手がける。サンマーク出版退社後、アメリカ遊学を経て2006年よりフリー。企画・編集・執筆を中心に活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

もちもちかめ

20
元オウム信者のインタビューと、最後に麻原四女のインタビュー。著者も言うとおり、何か違うし全く何も分かってないしと反論したいのをグッとこらえる読書でした。いや、家で独りだったときは、大声でバカかお前ーと叫んだけども誰にも伝わらずむなしい。麻原四女、ふつーに読むとおお、この人は大変ないじめに遭ってむしろ可哀想と思えるのですが、私の尊敬する江川紹子さんの後見人辞任の下りでハッとして、四女をググったら結構な玉だと分かり、また騙されてしまい悔しいし恐ろしい。悪が悪で、我々とは別の次元で厳然と存在するの根拠ね。2019/03/11

さえきかずひこ

14
麻原四女を含む7人のオウム真理教関係者のインタビュー集。本書の中には明記されていないが読んで内容から推測する限りでは、"80代・女性・主婦"は"1968年生まれ・女性・宗教団体"の母親だと思われる。どのインタビューも興味を引く内容だが、巻末に麻原四女のインタビューを置く構成はインパクトがあり印象的で、凶悪犯罪者の家族、とくに子供のような立場の弱い人物が、いかに過酷な環境で差別と不条理に苦しみながら生きてきたかが率直に述べられている。オウムが象徴するこの社会の諸問題は将来のわが国にも引き継がれていくだろう。2018/11/20

西澤 隆

6
いろんなことを内省的に考えるひとは明快な答えに惹かれる。だけど神秘体験も含め「真実を知りたい」ひとが、陰謀論に簡単に与したり「ムー」を熟読する方向に行ってしまったりするのを見ると例えばプチ鹿島が言う「教養としてのプロレス」つまり「すべて嘘だと嗤うことなく、すべて真実だと盲信もしない」現実との接し方があれば、こんなことにはならないのになと惜しく思ったりも。そんな思いで読み進め、最終章の松本家四女の述懐で「これはまったく異質の体験なのだな」と実感する。「自ら求める」か「与えられてしまった」かは大違いだな、と。2018/08/17

キテル

3
「信仰心」日本人には身近ではない言葉。たった数名の元信者の語る話を「本当の事」だとして、なんて偏った人の集まりなんだろうと驚く。誰しも「自分は特別」No.1じゃなくてもonly1。なんて思っている時期もあれば、口には出さないが当たり前だと思っている人もいる。この元信者たちは人とは違う自分に陶酔し宗教をその象徴こそが自分を分かってくれている、自分を理解してくれているから「ホンモノ」みたいな自己愛を感じる。イワシの頭を拝み祭り上げる「人とは違うから周りと上手くやっていけない私たち」が分母となる。正直理解不能。2017/01/17

3
以前読んだ麻原彰晃の4女の話もあった。他の人の告白を読むと、みんなやけに小難しいことを考えていて、だからこそ超常現象とかカルトとかそっちの方に興味を持っちゃうんだなあと思った。入信当時や出家していた時の話を冷静に語っているように見えるんだけど、おそらく私のような何も考えなしのグータラ人間から見ると、まだなんかちょっと違うぞー、と思ったり。2013/08/09

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/414749
  • ご注意事項