内容説明
父親が亡くなり、遠くの町へ引っ越すことになった。母親の仕事や二人の住むところを探すために、今日は電車に乗って引っ越す町を見にいく。母親が切符を買っているあいだ、少女はカラスを見ながら待っている。木からいっせいにカラスが飛びたつ。少女には、愛するものを失う木の気持ちが痛いほどよくわかる。すると、少女の心に、父親の思い出が次から次へとよみがえってきた。さびしさとは何か?死とは何か?モノローグで語られる少女の孤独、そして、新しい生活への不安と期待。香り高い絵と文章で読者を深い世界へと誘う渾身の作品。フィンランディア・ジュニア賞受賞作。
著者等紹介
ヤロネン,リーッタ[ヤロネン,リーッタ][Jalonen,Riitta]
作家。フィンランドのタンペレ大学で文学とジャーナリズム等を学んだ後、新聞記者になる。1990年より作家活動に専念し、児童書も大人の読み物も執筆している。デビュー作から注目を集め、いくつもの文学賞を受賞。『木の音をきく』は、フィンランディア・ジュニア賞に輝いた
ロウヒ,クリスティーナ[ロウヒ,クリスティーナ][Louhi,Kristiina]
フィランドで人気の絵本作家、イラストレーター。1984年より文と絵の両方を手がける自作絵本の制作に取りかかる。表現力には定評があり、絵本は1993年と2004年の2回にわたり、フィンランドで「最も美しい本」に選ばれた
稲垣美晴[イナガキミハル]
エッセイスト、翻訳家。東京芸術大学卒業後、ヘルシンキ大学に留学。その留学体験を『フィンランド語は猫の言葉』に著し、フィンランド文化紹介の先駆けとなる。東海大学文学部北欧学科で12年間教鞭をとった後、フィンランドに特化した出版社、猫の言葉社を設立。フィンランドの絵本の翻訳多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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やすらぎ
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
さいちゃん
kambashig
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