著者等紹介
栗栖茜[クリスアカネ]
1943年生まれ。東京医科歯科大学医学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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旅するランナー
62
私も読んだ本をだれにも話さずに胸のうちにしまっておけないたちなのです。ですからみなさんにもお話しようと思います。いいですか? チェコには、小人、妖精、カッパ、竜、魔法使いがいるのです。カラスの鳴き声は、チェコ語の「王様」の意味なのです。犬が穴を掘るのは、かっての犬の王国の燻製のお肉でできた玉座の匂いがしないか、くんくんしているのです。ヴルタヴァ川は、ご機嫌がいいときには、とてもすてきな銀色に輝いて流れているのです。チェコ人の優しさ、自由さ、呑気さを感じる、長い長い短編9編なのです。2018/12/31
ゆのん
60
子どもの頃に岩波少年文庫で読んだ懐かしい話の入った短編集。ユーモアに溢れていて、たまに辛辣な部分も。作者にとって童話とは語られるものとの定義があるようで前編通して語り手が話して聞かせる文体で書かれている。小人や魔法使い、王様や王女様。子どもの頃にワクワクしながら読んだのを思い出し楽しく読了。1952019/06/16
びわこっこ
24
カレル・チャペック著の児童文学。小人が出てきたり、河童が出てきたりと、現実とは、かけ離れているけれど、子どもたちに、大事なことを伝えている。小人たちは、封がしてある手紙を触っただけで、温かさを感じ、思いの強い気持ちのこもった手紙を♥のエースにして、強い手紙・弱い手紙を、トランプ代わりにして遊ぶ。ある日、郵便屋さんのコルババさんは、宛名のない手紙を小人に見てもらいました。自動車の運転手、フランティークから、マジェンダに宛てた結婚の申込みの手紙。マジェンダを探して、チェコ中を手紙を渡す為に歩きます。2022/12/26
Norico
9
昔、岩波少年文庫で読んだ「長い長いお医者さんの話」を新しい訳で。「長い長い郵便屋さんのお話」「長い長いお巡りさんのお話」に長い長いお医者さんのお話」「長い長いいたずら子ネコと王女様のお話」の長いシリーズやカッパや小鳥や犬のお話など、すぐ身近にありそうだけど不思議なお話。懐かしい2019/01/03
Olive
4
心温まるお話。妖精やカッパや小人が人間と共存しておとぎ話のようでした。 よくよく読むとなかなかシュールな話の展開もあり、皆が幸せ、ハッピィエンドっていうわけにはいかない大人の話の要素もあって、子供のための話というよりも、大人が大人の狡さを身に染みて感じる本でした。2020/12/07