感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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19世紀中期に初めて音を波形として記録した「フォノトグラフ」から、現代の「スーパーオーディオCD」までの音の記録の歴史と、そこに携わった技術者の時代のニーズに応えたメディア作りの方法を伝える。レコードやテープのアナログ機器から、より正確な音を求める為にCDやMDへと移ったと言うが、デジタル技術への移行は良いことだけではなく、手軽さや便利さを追求してしまったが為のリスクも背負わなくてはならなくなった。アナログへの憧憬ではないが、デジタル時代は、アナログ時代とと同じように音楽を楽しめる時代ではないのだろう。2011/06/23
ハンギ
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フォーマット競争の歴史という面から音響を取り出していて、エジソンの時代からあったというので驚きました。劇場や舞台に関しては記述はゼロで、そこがもったいないと思いました。間違っているかもしれないけど、音や映像の圧縮や伝送、そして保存はどれも配列をどうするか、という点ではみな同じという直観が読んでいて出てきました。音は波だけれど、磁石や光でも表現ができ、CDやレコードで保存ができるという単純な事実に驚きました。知らない事実が多かったけど、ワイヤーレコーダーというものは見たことがないと思うので、見てみたい。2015/03/08
水紗枝荒葉
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比較的まとまった録音技術史。ただしバリバリの科学技術進化論(偶然の発明により歴史が左右される)に基づく。さらにソニーの太鼓持ち臭が結構する。例えばCCCDの擁護を試みる記述にはだいぶ無理がある。技術的細部にこだわりがないなら谷口・中川・福田『音響メディア史』がもう少し現代的で面白い。2023/07/12
のの
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読みやすかったです。しかしCDとかここ20ー30年の技術なんだよなー。媒体の陳腐化はどんどん早くなってる気がする。 あれフォノはラテン語かもだけど、さらに遡ってギリシャ語では?2020/07/09