内容説明
戦後、消えかけていた上方落語の灯を守り続けてきた「四天王」(笑福亭松鶴、桂米朝、桂春團治、桂文枝)。彼らの悲願は「定席(常打ち寄席)の復活」であった。その想いを受け継いだ桂三枝は、第六代上方落語協会会長に就任するや「定席実現」に向け、奔走する。そして、数々の困難を乗り越え、平成18年9月15日、「天満天神繁昌亭」はついに開席。3周年を迎えた今も連日、大賑わいをみせている。シカゴ赴任時代に落語家・桂三枝と出会い、繁昌亭の構想時からこのプロジェクトを知る著者が、「奇跡の寄席」の物語を書き下ろした。
目次
繁昌亭写真館
序章 ある日の繁昌亭
第1章 上方落語と定席、その変遷
第2章 落語家・桂三枝の夢
第3章 天満界隈との縁
第4章 寄付がもたらしたもの
第5章 繁昌亭、産みの苦しみ
第6章 定席の時代が始まった
第7章 繁昌亭はなぜ「繁盛」しているのか
著者等紹介
堤成光[ツツミシゲアキ]
1961年大阪市生まれ。1985年大阪商工会議所入所。1992~94年外務省出向(在バングラデシュ日本大使館専門調査員)。1998~2001年シカゴ日本商工会議所事務局長。現在、大阪商工会議所中小企業振興部流通担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぐうぐう
4
民間の資金で建った定席としての天満天神繁昌亭だが、構想から実現に至るまでの内実は、意外と知られていない。この『奇跡の寄席』には、いかにして繁昌亭が建設され、そしてそれがまさしく名の通りに繁昌を迎えているかを、上方落語協会会長である桂三枝の視点から描こうとしている。そのせいで、やや三枝側に立った記述に偏りすぎているような感想を持ってしまうが、それは逆に言えば、繁昌亭設立における桂三枝の功績を、世間が過小評価しているからかもしれない。2009/09/23
テキィ
1
繁昌亭に行きたくなりました。やはり、こういう話は泣かされる。2010/01/10
紗希
0
★★★☆☆ 繁昌亭に行ってみたいです。2010/01/22
どら母 学校図書館を考える
0
地味な本だが、よくぞ、書いてくださったという思いです。2011/03/22
ko1kun
0
資料的な価値はあると思うけど、読んで面白いことはない。2009/12/06
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