フィンランド・森の精霊と旅をする

フィンランド・森の精霊と旅をする

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B7判/ページ数 127p/高さ 13X19cm
  • 商品コード 9784903971018
  • NDC分類 653.2
  • Cコード C0026

出版社内容情報

●内容紹介(版元ドットコムより)
NHKスペシャル「世界里山紀行・フィンランド・森・妖精との対話」の原書となり、フィンランドで「もっとも美しい本」賞に輝いた本の日本語版です。

ふたりの女性写真家は、フィンランド各地に残る古い木と、その歴史を訪ねていきます。15年にわたる長い道行きをへて彼女たちがファインダーの向こうにとらえたのは、森の精霊への畏れ、木をめぐる不思議な風習、木と人が深い関係を結んでいたことを示すたくさんの詩や神話──。
この本は、木々に刻まれた記憶を掘り起こす旅の記録です。


●目次(版元ドットコムより)
・神話の森へ
・森の精霊
・木と人はつながっている
・カルシッコ
・熊と、森の王
・あとがき(フィンランドの森と人の歴史)
・フィンランドの木と森を訪ねるための地図


●本書より(版元ドットコムより)
こんにちは 地球
こんにちは 水
こんにちは 私に「こんにちは」と言うもの

この本で、私たちはフィンランド文化に息づく、
森や木々をおおう霊気を表現しようと思います。
それは、目には見えない神聖な「緑の黄金」。
私たちは「Tree People = トゥリー・ピープル(木の民)」。
この本は「Tree People」の旅の記録。
森や木々を、フィンランドの神話や伝統が導いてくれる道筋にそって、
旅していきましょう。

●版元からひとこと(版元ドットコムより)
私たちプロダクション・エイシアは、NHK スペシャルなど良質のドキュメンタリーを手がけてきた、映像製作を主とする会社で、本書は私たちにとっての初めての本格的な書籍です。

私たちは、フィンランドの女性カメラマンのRitvaさん、Sanniさんからさまざまなことを教わりながら、NHKスペシャル「世界里山紀行・フィンランド・森・妖精との対話」を制作しました。おふたりへの感謝の気持ちをこめて、フィンランド賞を受賞した彼女たちの本の日本語版を製作したのです。

どうぞ、その詩情あふれる世界に触れてみてください。
自信をもってお届けする一冊です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やすらぎ🍀

160
生まれたばかりの赤ちゃんの手を守護の木の幹に触れさせる。人が亡くなると松の木に名を刻む。…フィンランド、森の精霊と旅をする。大きな森で木に寄り添い空を見上げる。森は計り知れないほど豊かで多彩な物語に満ちている。聖なる森の中では、一本の枝を切ることも、一粒のベリーを摘むことも許されない。森は人に属さない領域。森の精霊たちのとりなしがあってはじめて、森と接する。敬意をもって傷つけないよう細心の注意を払いながら。…今、フィンランドでも森林伐採が進み、ある日突然森は消える。聖なる森を失えば人間の精神も砂漠化する。2021/05/29

アキ

68
フィンランドでは森や木は聖霊とともにあった。そして熊は森の支配者であり、森そのもの。熊は天で育ち、おおぐま座から地上に下ろされた。私たちの祖先が熊であるとフィンランドの神話にある。著者2人は1990年初頭に「木の民 Tree people」プロジェクトを開始し、1229年キリスト教による聖なる森の破壊が始まり、現在の森林開発における根こそぎの伐採で更に危機感を強め活動を続けている。今でも家の庭に守護の木やカルシッコという死者の生没年を松の木に刻む風習は残る。2007年最も美しい本賞を受賞した写真が素敵な本2019/12/29

マリリン

39
木と森を愛する全ての人へ...で始まる写真集から、木と森に対するフィンランドの人達の想いが伝わってくる。「森」は精霊たちが暮らすところ。森の中に佇む少女の写真は妖精のよう。...人は 死んだその場に魂を残す そして「場の精霊」となる... 死者のイニシャルと生没年を、松の木に刻む「カルシッコ」と呼ばれる風習は、人と木や森とのつながりを長い時をかけて築き上げられてきた。この国で熊は特別な敬意を表すべき神聖な生きものだったという。熊にまつわる神話は、とても興味深い。2022/05/14

seacalf

33
導入から引き込まれる美しいフィンランドの森、その神秘的や写真の数々。眺めているだけで、立ちこめている深い森の霊気を直接肌で感じ取れるくらい。表紙にビビッときて手に取ったが、写真だけでなくフィンランド各地に伝わる伝承や採話、カルシッコという風習も紹介されていて、充実の内容。大規模な森林伐採や開発が進んでおり、その中で始まったこの「トゥリー・ピープル」プロジェクト。森の国フィンランドですら今は失われつつあるようだが、自然界との調和がとれた住人の話は読んでいるだけでとてもほっとする。自分にとって極上の癒し本。2017/05/04

絹恵

28
赦しに満ちた世界でした。美しい森と共に生きるのは優しいばかりではないけれど、それも全て思い出に変わります。木に触れるのは、思い起こすことが出来る思い出がある幸せを、忘れないための誓いのようだと思いました。思い出の中に私もあなたも居て、自然の中に居て、悩むことも憂うことも赦されて、いつも傍にいてくれた木と共に思い出の芽吹きを感じられたら嬉しいです。2014/06/30

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/176534
  • ご注意事項