内容説明
冷戦後の世界を記録した多くの映画が山形映画祭に応募され、上映とれ、そして山形ドキュメンタリーフィルムライブラリーに収蔵されてきた。8人の研究者がこれらの映画を通じて論じる。
目次
第1部 ロシア研究(事実と記録のあいだ:ロシア/ソ連ドキュメンタリー映画をめぐる言説と実践について;過去への回帰―歴史に問いかけるということ)
第2部 ドイツ研究(ドイツ記録映画史序説;ドイツ民主共和国の崩壊と社会主義の体験)
第3部 東中欧・バルカン・バルト研究(『シベリアのレッスン』:ドキュメンタリーフィルムとポーランドの「小さな祖国」;チョコスロヴァキアという国があった―国際政治における「小国」のジレンマ;ハンガリーのドキュメンタリー映画にみる「お国柄」―体制転換後の記憶と視点の変容;体制転換後のブルガリア―変わったもの、変わらないもの;バルト諸国・独立と社会の変容―大国の狭間で;コソボ紛争の舞台裏―「第4の席」)