出版社内容情報
ユッスー、サリフからコノノ、ティナリウェンまで、アフロ・ポップの名盤700枚を大公開! 画期的なガイドブック、ついに刊行!
ピーター・バラカンさん推薦!「アフリカの音楽をここまで広く深く捉えた本は世界にこれだけでしょう。教科書のつもりでそばに置きたい一冊です」
アフリカ全図
はじめに
本書の表記について
ディスク・ガイドの見方
Part1 西アフリカ1
[セネガル/ガンビア/カーボ・ヴェルデ/ギネア=ビサウ/モーリタニア/西サハラ]
オーケストラ・バオバブ
ユッスー・ンドゥール
Part2 西アフリカ2
[マリ/ギネア/ニジェール/ブルキナ・ファソ/リベリア/シエラ・レオーネ/コート・ジヴォワール]
ファンタ・ダンバ
サリフ・ケイタ
ソリ・カンジャ・クヤテ
ベンベヤ・ジャズ・ナシオナル
シリフォン〈ディスコテーク・シリーズ〉
Part3 西アフリカ3
[ガーナ/トーゴ/ベニン/ナイジェリア]
E.T.メンサー
ユスフ・オラトゥンジ
ハルナ・イショラ
アインラ・オモウラ
シキル・アインデ・バリスター
キング・サニー・アデ
フェラ・クティ
Part4 中部アフリカ
[チャド/中央アフリカ共和国/ガボン/カメルーン/赤道ギネア/サントメ・プリンシペ/コンゴ共和国/コンゴ民主共和国]
ジャン・ボスコ・ムウェンダ
フランコ
パパ・ウェンバ
Part5 東アフリカ
[エチオピア/エリトリア/ソマリア/スーダン/ウガンダ/ルワンダ/ケニヤ/タンザニア/ザンジバル]
マハムード・アハメッド
フクウェ・ザウォーセ
カルチャー・ミュージカル・クラブ
Part6 南部アフリカ
[アンゴラ/ザンビア/マラウィ/モザンビーク/ジンバブウェ/南アフリカ共和国]
トーマス・マプフーモ
オリヴァー・ムトゥクジ
ダラー・ブランド
アフリカン・ジャズ・パイオニアーズ
マハラティーニ
Part7 インド洋
[マダガスカル/コモロ連合/マヨッテ/モーリシャス/レユニオン/セーシェル/チャゴス]
DVDガイド
アフロ・ポップの肖像1~8[写真:石田昌隆]
ヴィンテージ・レコード・ギャラリー
参考文献
用語索引
人名索引
アフリカのポップスには、ヨーロッパ、アメリカ、ラテン、ブラジル、アラブ、アジア、まさしく世界中の音楽が複雑に溶け込んでいる。ダンス・ミュージックばかりかと思いきや、まるでファドのようなしっとりとした歌謡もあるし、日本の民謡や音頭そっくりの音楽だってある。アフリカの伝統音楽を再創造したものにとどまらない多種多様なアフリカのポップスには、さまざまな文化が横断した軌跡や、伝統文化が変容してきた痕跡を見出すことができる。それらに触れるたびに「こんな音楽までアフリカにあるのか!!」と目を見張らされてきた。そんなアフリカン・ポップスの豊かな世界を、ぼくはこのディスクガイドで示したいと思う。
幸い、ぼくが聴き始めた頃とは比べものにならないほど、アフリカン・ポップスのアルバムは容易に入手できるようになり、古い音源の発掘もかなり進んできた。一方でCDの廃盤化が進み、ディスクからデータ配信へと時代が移り変わろうとしている。そんな今だからこそ、アーカイヴとしてディスクガイドを残しておくべきだという気持ちが、この本を書く最大の動機となった。
本書では、サハラ以南のアフリカ各国別に、時代の変遷を追いながらポピュラー音楽の生成から発展までを理解できるようにディスクを並べている。時間軸という縦糸と同時に、ジャンルという横糸を通しながら多面的に語るよう努めた。
アフリカのポップスは、あらゆる音楽ファンに開かれている。ロック、ソウル、ファンク、ジャズ、ラテン、ブラジル、アラブ、どの入口から入ろうと、その先にアフリカのポップスだけのオリジナリティを発見することだろう。「アフリカ音楽」などと簡単にひとくくりにはできないアフリカン・ポップスの多彩な魅力を、このディスク・ガイドから見つけてほしい。
画期的な総合的かつ本格的なアフリカ音楽のガイドがついに完成しました! 学生時代に『ショナ族のンビラ』でアフリカ民族音楽の魅力を知り、84年キング・サニー・アデ初来日公演の衝撃もいまだ鮮明なファンの一人として、長年の夢だったアフロ・ポップのディスク・ガイド、しかもこれほど中身の濃い労作を世に出すことができて、嬉しいかぎりです。著者の荻原さんが一人で書き下ろした700枚ものディスク・ガイドには、近年の注目盤から歴史的な名盤まで、サハラ以南46の国と地域からあらゆるジャンルとミュージシャン、バンドが網羅されています。何から聞けばいいか分からない、という方には、とくに推薦する50枚を選定。石田昌隆さんによる素晴らしいミュージシャンたちのポートレート集なども楽しめます。ピーター・バラカンさんからも「アフリカの音楽をここまで広く深く捉えた本は世界にこれだけでしょう。教科書のつもりでそばに置きたい一冊です」とメッセージを寄せていただきました。アフリカのポピュラー・ミュージックの全貌がわかる画期的なガイドブック、ご期待ください。