内容説明
「人より損をしたくない」などと考えていては、結局ロクでもないもんしか口にできない。「街場」の男・江弘毅の至言が、現代日本を駆け抜ける!『ミーツ・リージョナル』(元)名物編集長、大阪・京都・神戸の「食と街」を語り尽くす。『ミシマガジン』連載時から物議を醸し、街の人々を虜にした、極上の21篇。身体でつかんだ「いい店・うまいもん」話。
目次
第1章 これがこっちのやり方です。(値段が書いてない店;バーをよろしく。;ちくわぶはおまへん。;昼にやってる居酒屋。;スナックはお好きですか ほか)
第2章 世界一のうまいもん(鰻屋はタイピン・カフスで;鮨屋の育ち。;コリアンタウン・生野の焼肉。;所謂「コナもん」、それも「たこ焼き」について。;味方の餃子 ほか)
第3章 大阪 そして神戸。なのにあなたは京都へゆくの(街デビュー。;ちょっと京都、行こう。;アジールとしてのお好み焼き屋;大阪的フランス料理について;神戸の昭和 ほか)
対談 中沢新一×江弘毅
著者等紹介
江弘毅[コウヒロキ]
1958年、大阪・岸和田生まれの岸和田育ち。81年神戸大学農学部園芸農学科卒。『ミーツ・リージョナル』(京阪神エルマガジン社)の創刊に携わり12年間編集長を務める。現在、編集集団「140B」取締役編集責任者。2011年4月から2012年3月まで『大阪人』編集を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Gatsby
15
江氏の書くものは独特で、他の人には書けない文章だと思う。そして、このタイトルがいい。『飲み食い世界一の大阪』。私も飲み食いが好きで、うまいもんを食いに遠くまで出かけたりもするが、そんな遠くまで行かんでも、大阪にはなんぼでもうまいもん・うまい店があるなあ、というのが実感である。江氏のよく行く店の話がたくさん出てくるのだが、私が行ったことのない店でも、本当に店内の様子やご主人の人柄まで伝わってくる。ゆったりとした気分で、ちびちびと酒を飲みながら、読むのがいいと思われる本であった。ミシマ社、いい本出すね。2012/12/25
ばっか殿すん
13
あーやっぱそうですよねぇ。なんか色々納得。満腹度高いなぁ。うん。でも、とりあえず飲みに行きたくてたまらなくなるなぁ。。大阪アースダイバーの中沢新一さんとの対談も面白かったです。2013/11/10
nonchaka
3
飲み食いするのに、データーや人の口コミを検索して行くんは邪道。初めてその店に行くのは、気心の知れた友人に連れて行ってもらって、その後居心地のいい場所になって常連になっていく、っていう意見に、文句なく共感。三宮センター街に昔あった、輸入雑貨店「みっちゃん」なつかしかったなあ。そうそう、店員のおばちゃん、やたら怖かったイメージありました。2014/12/12
hayatama
3
ミシマガジン連載中から毎回楽しみにしていた江さんの関西食コラム集。あたしはお酒は飲まないので、お酒がらみの話はふーん、と思うしかないのだが、食も酒もすべて、場が大事、という論旨で一貫しているため、ミナミの生まれ育ちのあたしにも激しく頷ける。Webで読んだものでも、紙になればやはりほしい。できれば本書は街の本屋さんで買うてほしいなぁ。三島さんも江さんもそう望んでるやないかな。ちゃいますか、江さん?2012/12/15
かわちゃん
2
どの店も実に美味そうなのだが、関東育ちで頼りになるセンパイもいない場合、決してその味の真髄は分からないってこと?まあ、いいか、そんなもんか。2016/01/05