内容説明
ガンが見つかったのは、退社した矢先のことだった―切なくともすがすがしい、魂の「自分再生」記!敏腕編集者のエッセイ、待望の書籍化。
目次
第1章 会社を辞める
第2章 ガンかもしれない
第3章 毛のない生活
第4章 毛のある生活
第5章 まだ何も始まっていない
エピローグ 老木をめざして
著者等紹介
山口ミルコ[ヤマグチミルコ]
1965年東京都生まれ。角川書店雑誌編集部をへて94年2月、幻冬舎へ。プロデューサー、編集者として、文芸から芸能まで幅広いジャンルの書籍を担当し数々のベストセラーを世に送る。2009年3月に幻冬舎退社後はフリーランス。クラリネットとサックスを吹き、ジャズ・吹奏楽関連の執筆や演奏活動もしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小豆姫
13
インパクトあるタイトルは、想像どおり抗癌剤治療による脱毛の日々のこと。敏腕編集者としてバリバリ働いてきた会社を退職し新たな一歩を踏み出そうとした矢先の、癌告知。病気になる時はなるのだと、苦しい治療の中でゆっくりとだけれど内面からすっきりと透き通ってゆくような視界。身体の声を聴き直感を大切にすること。たくさんの書物や人との出会いから学び考え、そして自分で決断してゆくこと。闘病記の重苦しさはない。からりっと明るくてしなやかで、じんわりと温かくなる。2018/02/04
ようこ
8
がんになると毎日の感情の起伏が激しくなり、一体自分は取り乱しているのか冷静なのか判断できない。その選択が最善なのか迷いに迷う。心の微妙な動きを捉え文章にするのもある意味才能がないとできない作業。希望したってできないような貴重な体験をできているんだ、自分という人間をもう一度いつ目直そうと思わせてくれる1冊。2015/01/28
ゆきまど
6
移動中に読破。著者の方も「「時がきたら、私を読んでね。」と本の発する声を聞く。」と書かれていたけど本当にそう、そうなんです膝を打つ感じ。入院・手術・回復期となった今 読んでやっとわかることがある。体験していなければ、わからない。…自分は著者の方と同じ病気ではないから、「わかる」とは軽々しくは言えないけれど同じ女性として共感できたし、やっぱり、食生活を見直そうと思えた(自分に出来る範囲で)。病気は手強い。病気をしっかり知ること、知って対処すること、逃げないで共に生きていくことの大事さが理解できる本。2016/04/18
ちいさな図書館
6
静かな感動。地に足をつけるというのはこういうことか、と気づかされる。生きていることそのものの祝福と生きている意味。病と健康の狭間。これはガンの闘病記であるけれど、1人の女性が自分と向き合った日常の記録でもある。心と体の健康について、生き方について迷ったら1度手にとってほしい。2014/02/06
プチ プランス
5
さくらももこさんの訃報が切っ掛けで手に取った本です。ももこさんの作中で、ミルコさんが出てくることがあったので名前は知っていたのですが…まさかミルコさんもサバイバーだったなんて。お仕事を手放したときの心境も、とても興味深く読みました。仕事をして生活をする、というのは当たり前の事だけど、身体にかかる負担はやはり幻想ではないのだ。癌という形だけで現れるわけではないのだけど、とても考えさせられる。仕事を手放すこと、健康を手放すこと、そして再生してそこから再び得るもの。自分を見つめなおすいいきっかけとなる読書でした2018/09/05
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