海岸線の歴史

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 258p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784903908083
  • NDC分類 210.04
  • Cコード C0020

内容説明

日本のアイデンティティは、「海岸線」にあり。「海やまのあひだ」はどのような変化をしてきたのか?「日本人の生きるかたち」を根底から問い直す。

目次

はじめに 海岸線は変わる
第1章 陸と海、神と人間が接する渚―古代から現代まで
第2章 山中に海があった―古代を中心に
第3章 海岸線に変化はなかったが―中世のころから
第4章 白砂青松の登場―江戸時代
第5章 『海国兵談』とナショナルな危機意識
第6章 「開国」と海岸線の大いなる変化
第7章 砂浜が消失する現代
第8章 海へのアイデンティティ
終章 海岸線を取り戻す―ナショナル・アイデンティティの再構築を求めて

著者紹介

松本健一[マツモトケンイチ]
1946年群馬県生まれ。東京大学経済学部卒業。現在、麗澤大学教授。評論・評論・小説など多方面で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

出版社内容情報

●内容紹介(版元ドットコムより)
日本のアイデンティティは、「海岸線」にあり。
「海やまのあひだ」はどのような変化をしてきたのか?
「日本人の生きるかたち」を根底から問い直す、瞠目の書。

●目次(版元ドットコムより)
はじめに 海岸線は変わる
  トロイアの風景
  かつての海岸が肥沃な平野のなかに
  自然的条件による海岸線の変化
  人為的条件による海岸線の変化
  日本は「海岸線」の異常に長い国
  横浜はかつて沼沢地もしくは海中だった
  鞆の浦の盛衰
第一章 陸と海、神と人間が接する渚――古代から現代まで
  「海岸線」は新しい言葉
  海岸線の異常に長い国
  白砂青松は昔からあったのか
  砂浜が消えた
  「泥の文明」という視点から
  御弓神事のオール引き分け
  国づくりの手立てとして
第二章 山中に海があった――古代を中心に
  『土左日記』に出てくる大湊
  黄帝・黄土・黄河
  綱手によって曳かれる船
  海の水が町まで入っていた
  山の上に舟がのぼっていた
  鬼のしたぶるい
  大陸と日本の真ん中
  鞆の浦
  海辺に住んできた民族
第三章 海岸線に変化はなかったが――中世のころから
  「海洋自由」の発想
  九鬼水軍とカルタゴ
  湊――水が集まったところ
  水田と海岸線
第四章 白砂青松の登場――江戸時代
 1…白砂青松のころ
  灘と湊
  米を運び出す湊
  貞山堀
  湊から灘へ
  松前から箱館に替わった北前船の母港
 2…清河八郎の旅
  舟での大旅行
  高山彦九郎と清河八郎
  岡山から鞆の浦、宮島、牛窓へ
  船の停泊所にあった城
 3…開港と風景の変化
  竹原の港
  利根川で全部つながっていた
  布川の風流
  利根川の風景が一変した
 4…西洋に開かれた港と白砂青松
  ほとんど人のいない横浜村
  国際港となった平戸
  お椀型の和船とビア樽型の洋船
  「繁船に宜しき」長崎
  ベニスに匹敵する港・堺
  石巻の繁栄
  米づくりが白砂青松をつくった
第五章 『海国兵談』とナショナルな危機意識
  ロシア船の来航
  国防としての海岸線
  蘭方医の登場
  林子平の『海国兵談』
第六章 「海国」と海岸線の大いなる変化
  ペリーが浦賀開港を要求しなかった理由
  北前船の湊の没落
  使い道のなかった港が軍港に
  マラッカ海峡
第七章 砂浜が消失する現代
  四大工業地帯と大きな深い港
  海の見えない海に囲まれて
  砂浜の消失
第八章 海へのアイデンティティ
  海から遠のくエートス(心性)
  「海国」という経験
  ネーションの視座
  海上のパトリオティズム(祖国愛=郷土愛)
終章 海岸線を取り戻す――ナショナル・アイデンティティの再構築を求めて
  海岸線が奪われている
  海を取り戻す、という発想
  「漂流する日本国家」
  『われは海の子』が成立しなくなって
  文化は変容しつつ、滅びない
  小説から海が消えた?
  『桜島』と『幻化』
  高度経済成長期は小説の転機でもある
  どうして海を語らなくなったのか
  おわりに――伊東静雄の「有明海の思ひ出」
あとがき

●本書より(版元ドットコムより)
日本は「海岸線」の異常に長い、世界有数の国。

国土面積が日本の25倍ちかくもある大陸国家アメリカの海岸線の1.5倍に及
び、同じく26倍ちかくもある大陸国家中国の2倍以上に達していることでも明
らかだろう。

しかし、「海岸線の歴史」、つまり人間と海とが接触する場所の変化を書いた書
物はあるのだろうか、と探してみたところ、まったくないに等しいことがわかっ
た。なければ、じぶんで書いてみるしかない。――これが、本書を執筆するに至っ
た根本の動機である。 (はじめにより)

●版元からひとこと(版元ドットコムより)
担当編集者より
「松本健一先生とはこれまで4冊つくってまいりました。本書は、先生にとっても最高傑作になりうる一冊だと思っています。」