感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あじ
30
【カニバ】と【佐川】二つの単語から直ぐ様連想したのは“あの事件”──罪を犯した兄には弟がいた。本書は弟が綴る弟の自伝である。弟は“二の腕拘束願望”兄は“食べたい願望”を幼少期から募らせる。嗜虐を赤裸々に告白する『カニバの弟』においては、兄が副菜であって弟が主菜になる。二人の現在の生活も窺い知れる。◆ドキュメント映画『カニバ』あり。2020/01/10
村山トカレフ
3
カニバの「弟」とは、あのパリ人肉事件のサガワくんの実弟である佐川純さんのこと。弟もまた兄と同じやうにマイノリティな性癖を持った癲狂な人間――なんかでは決してなく、2人とも恐ろしく凡庸でどこまでも凡百な人間だった。だからこそ痛々しく憐れですらある。ヒトを殺して喰らうことも、己の二の腕を有刺鉄線やらナイフで傷つけることも、ある種のカムフラージュなんじゃないかと思った。それも無意識な。そして、相変わらず被害者は蚊帳の外だ。ほぼフラットな気持ちで読めたが、唯一心を乱されたのが巻頭の写真群。ブレブレに揺れた……。2019/08/28
ケロたん
2
同僚からオススメされた、着物の上から縛られた女性が悶えるだけの60分ビデオ。本書を読んでマニアの事が少し理解できた気がします。2023/10/18
JunTHR
2
おそらく映画『カニバ』を見てからでないと、ほとんど楽しめない本ではないだろうか。わからないけど。根本敬があとがき。2019/07/25
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- 和書
- 源頼朝 岩波新書