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内容説明
大学卒業後あえて就職しない道を選び、自分の理想の図書館を開いた。利用者の声を謙虚に、丁寧にすくい取りながら「私設圖書館」の歩みはつづく。平成最後の年、新たな時代を前に、著者が自らにあらためて問う、「型にはまらない生き方」。
目次
第1章 型にはまらない生き方(自分を変えたイカロス計画;飛行後の日々 ほか)
第2章 図書館をつくろう(私設図書館のコンセプト;図書館の空間づくり)
第3章 私設圖書館開館(お客様が雰囲気をつくってくださる;私設圖書館に来る人たち ほか)
第4章 私設圖書館の仕事(本の寄贈と貸出;禁煙時代到来 ほか)
第5章 私設圖書館存続の危機(三つの方法;四十一で社会人の仲間入り)
第6章 私の個人主義(世の中 脅し言葉に満ちている;再び 型にはまらない生き方)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
90
著者が1973年に開設した私設図書館のことはNHKのドキュメント72Hという番組で知った。気になっていたところでこの本に出会った。著者がこの私設図書館を開設するまでの思いや生き方、どのようにこの図書館を作ったのか、そして途中図書館に置いてあるノートに綴られていることや後半には個人主義についての思いも書かれていた。いかにも学生さんの多い京都らしい。本を読んだり考えたり勉強するための空気を求めて毎日多くの入館者もあるようだ。こんな図書館が近くにあればなあ。本の寄贈もしたいなあ。いつか行ってみたいなあ。図書館本2019/03/03
Nobuko Hashimoto
46
学生運動の時代に京大を卒業し、「型にはまらない生き方」を模索した結果、1973年、京都銀閣寺道の角に、静かに勉強や読書に集中できる私設図書館を開いた方の本。廉価な利用料、出入りやお菓子の持ち込み可と良心的。ノスタルジックな雰囲気も魅力的。みんな黙々と勉強しているのに、連帯感や刺激を生む素敵な空間。ノートに残されたお客さんの声がいい。こうしたものを読むと、個人で本を抱え込まず半公開的に活用できないかなあと、またまた夢想してしまう。実際には、建物や設備の維持管理、長時間の対応など私には到底無理なのだけど。2021/03/20
とよぽん
46
自分で図書館をつくった田中厚生(たなかあつお)さんの、型にはまらない生き方が綴られている。会社や組織に自分を預けない生き方、しかも、誰かの役に立つ仕事をする生き方。親御さんや兄姉の期待や願いに対する葛藤を、Sさんという素敵な伴侶と一緒に乗り越えて。先週、京都に行ったとき哲学の道を歩いたから、近くを通ったかもしれない。この次行くときは必ず訪ねて、自分の目で、五感で「私設圖書館」の雰囲気に浸って来たい。静かに、大切なことが書かれた本。2019/04/08
鷺@みんさー
43
私設図書館は、大学時代から存在を知っていたものの、行きたいと思いつつ気後れして未到だった。この本は「私設図書館」の紹介というより、タイトル通り店主のライフスタイルとしての私設図書館の歴史だった。歴代の客やスタッフからの手紙など、興味深い。レトロな空間で珈琲飲みながら読書に耽る。単純にそういうことがしたくて訪れるのもいいが、背景を知るとなお楽しめると思った。 http://osumituki.com/event/72hours/96685.html2019/04/04
すーさん
39
京都の「私設圖書館」の館主が人生を通して考えたこと、守ってきたことを書いている。利益度外視で運営してきた筆者と奥さん、スタッフの方々は何を思い、何を考え、この建物を守ってきたのか。自分の生き方についても考えることができる。 筆者の言う、「型にはまらない生き方」についての主張はとても面白いので是非読んでほしい。そして、「私設圖書館」にも行きたくなった。2019/05/03
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