内容説明
戦後70年、それは「核と反核」のせめぎ合いの時だった。「核なき世界」は非現実的な夢のようにもみえる。だが、米政府や軍のトップにいた人々が引退すると、「核廃絶」を叫ばずにはいられないという事実は、核兵器とそれを操る核戦略こそが非現実的な「恐怖の幻影」であることを分かりやすく語っている。
目次
パンドラの箱を開けた―無視された科学者の警告
「後悔」抱えて生きたトルーマン―冷戦戦略‐ケナンとニッツェ
核の「大量報復」で戦争抑止―アイク、反核・平和運動を懸念
ダモクレスの剣―未完の「ケネディ核廃絶」
デタント‐ニクソンの大転換―力の限界、中ソ対立、現実主義
核のファンタジー―レーガンとゴルバチョフの攻防
失われたチャンス―冷戦終結、軍産複合体が「拒否」
「核タブー」の聖地・広島―元高官そろって「廃絶」へ転換
漂流する「オバマ核廃絶」―米露関係悪化、内に抵抗勢力
核廃絶へ、高まる人道主義―狭まる核保有国包囲網〔ほか〕
著者等紹介
金子敦郎[カネコアツオ]
1935年東京生まれ。1958年東京大学文学部西洋史学科卒。共同通信社入社。社会部、サイゴン支局長、ワシントン支局長、常務理事。1997年大阪国際大学教授、国際関係研究所長、学長。2006年同大学名誉教授。専門は国際関係論、米国内政・外交、マスコミ論。現在カンボジア教育支援基金会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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