差別としての原子力 (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784903724263
  • NDC分類 543.5
  • Cコード C0036

内容説明

福島県での年間発電量は2,333億キロワット時。しかし、県民が使うのは7%たらず。「原発」という巨大システムには、そもそもからして度しがたい「差別の構造」が埋め込まれている。それでも過疎地住民が「毒まんじゅう」を食べてしまったのはなぜなのか?福島県民目線で解き明かす。

目次

第1部 いまどきの原発(外面如菩薩内心如夜叉;わが亡きあとに大事故は来れ!;任せなさいというけれど ほか)
第2部 ミイラとり酔夢譚―原子力で地域は発展するだろうか(原発を誘致する側の論理;原子力地域振興の夢と現実―福島県双葉町議会の「増設誘致決議」によせて;原子力への住民的アクセスを考える)
第3部 拝啓、福島県知事殿(福島第二原発3号機事故に関する公開質問状(90・4・26)
福島第二原発3号機事故に関する再質問状(90・5・24))

著者等紹介

清水修二[シミズシュウジ]
1948年東京都生まれ。1980年京都大学大学院経済学研究科博士課程満期退学。現在、国立大学法人福島大学理事・副学長(地方財政論)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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じょん・すみす

1
先日新潟のテレビ局で放送された『徹底討論 原発とどう向き合うか』に、新潟の首長らと共に著者の清水氏が出演されていた。この本を読んだときには気性の激しそうな、恐そうな人を想像していたのに実際は柔和な語り口のイメージとは真逆の方でした。びっくり2012/02/07

yussai

1
クセはあるけどいろんな視点を教えてくれる。原発関連本のなかでもおすすめ2012/01/06

Mealla0v0

0
一般向けに書かれたゆえか、ほとんどエッセイに近い形で原発への批判が展開されている。とは言え、時折鋭い指摘も散見できる。原発の「凍結」とは「解凍」とセットであり政治的詐術に過ぎないだとか、廃炉を見越して増設を行おうとするのに廃炉そのものは見通してはいないだとうか、被害を抑え込むために隔離することで被害の度合を強めてしまっているだとか。ふむ、といった感じだ。また、原発誘致のロジックを過疎地からの脱出、すなわち原発を起爆剤として様々な企業を誘致する足掛かりにする方策を批判している点はまったく以てその通りである。2017/08/14

更紗蝦

0
3.11以前の福島での原発事情が書かれている貴重な本。文章のところどころに、原子力ムラや、原発に無関心な一般人や、お金の誘惑に負けてしまう自治体への皮肉が垣間見られますが、怒りをユーモアで押し隠しているように感じられる部分もあり、著者の複雑な心境が伺えます。2013/02/16

psi_x

0
何かきつい物言いだなあと思う。この人はでも。言ってる事は正しいのかな。性格の悪さはおそらく少々あると思う。でもはっきりと原発に対する美門を投げかけている福島大学の教員達は立派だったんだな。原発問題、原子力行政と地方分権は密接に関わっている。そう感じられる一冊でした。2011/11/11

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