感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
saiikitogohu
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「当事者をまず「ニーズのある人」と規定してしまえば、そのニーズに応えられる人しかかかわらない方がいいということになりやすいからである。当事者に対して「望ましい」対応をすることが重要だということになれば、当事者を取り巻く人たちは「理解」ある優れた人たちだけに限定した方がいいということになってしまう」11「不利益の集中」12「〈わからなさ〉…彼女の振る舞いがわたしたの間から生まれていることを前提として、その上で具体的にどう私が関与していたのかが分からない…コミュニケーションする他者とのそれとして捉える」162021/10/30
しゅんぺい(笑)
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こんな悩んだままの本、はじめて見た。なんらかの不利を抱えたひとたちに対して、自分たちに何ができるのか。どんなふうに接するべきなのか。そのことについて、考える。迷う。答えを出すこともなく、でも明るさを忘れていない。で、そのもやもやをそのまんま冊子にしたような本。中身のデザインにも凝った様子がないのも、いいなぁと思う。こういうふうに書かれた本は、信頼できる。2015/08/05
丸坊主
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支援者/利用者、という単純な括りでは大切な何かがこぼれおちてしまう。そんな思いを抱えつつ、うまく言語化することができないでいた私のような者にとって、とてもありがたい本です。「ゆるさ」や「いい加減さ」といったものに対する積極的な意味づけが必要だと感じています。(消極的な、ある意味ウチワでしか語られないからいい、という部分もあるでしょうが…)2013/05/09
時遊神/中田毅志
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「今」の「現場」からの視点が基本となっているのがとてもいいです。まぁこれが本来当たり前のことなのかもしれませんが、しばしば参考資料を含めかなり昔の視点だったりする本や研究が少なくないので。2012/01/26
mogihideyuki
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こういう言葉が現代社会を生きる基礎教養として共有されてほしい。人の生を疎外するこの社会のことを、そこにおける自分の生はなんなんだってことを、豊饒な言葉で問いかけている。とりわけ、特集の三井さん、末永さん、岡部さん。エッセイの熊谷さん、井口さん、出口さん。2011/09/27