内容説明
日本における批判的人種論の先駆者であった著者が遺した、「人種」概念のパラダイム転換を鋭く迫る未完原稿を、故人の遺志をつぐ文化人類学者が綿密な校訂をもとに再構成。待望の書籍化。
目次
前口上(サラダボウルのなかの日本;人種と民族の関係をうかがう ほか)
第1幕 「人種」の履歴書(「人種」のプロフィール;「人種」の前身を探る ほか)
第2幕 「科学的人種分類」の正体(リンネ、怪人に思いを馳せ、ブルーメンバッハ、グルジア人の頭蓋骨に魅入られる;キュヴィエ、「三つ揃いの人種」をつくり、ドゥニケ、人種型を三〇に増やす ほか)
第3幕 「人種」と集団遺伝学(集団遺伝学の成立;人種と集団遺伝学)
後口上
付論 さまざまの異人観(ヘロドトスと化け物;ヨーロッパ中世の「化物民族誌」とプレスター・ジョン伝説 ほか)
著者等紹介
神部武宣[カンベタケノリ]
1940年、神奈川県生まれ。東京大学大学院社会科学研究科文化人類学専攻博士課程単位取得退学。1979年、ハンガリー・エトヴェシュ・ロラーンド大学にて博士号(民族学)を取得。1968年から2000年まで成蹊大学文学部で教鞭をとる。2000年7月、惜しまれながら逝去
竹沢泰子[タケザワヤスコ]
兵庫県生まれ。ワシントン大学大学院人類学科博士課程修了、Ph.D.現在、京都大学人文科学研究所教授
綾部真雄[アヤベマサオ]
1966年生まれ。東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得退学。専門は文化(社会)人類学およびタイ地域研究。成蹊大学助教授
山上亜紀[ヤマガミアキ]
1975年生まれ。成蹊大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。専門は、文化人類学、ネパール地域研究。成蹊大学文学部非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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