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内容説明
老境を迎えた雨見保江は、孫娘の明美の連きそわれて息子の家に向かう途中、まるで引き寄せられるかのように、戦時中に疎開していた館山の茅茸きの家を訪れた。そこでは家の持ち主である光子が、姿を消した夫を待ち疲れて、家を取り壊そうとしていた。そんな母の姿を見守るしかない小学生の里香。まもなく詐欺まがいのセールスで逃げ回る、かつての住人・美土里も現れる。海辺の古い家に集まった五世代の女たちは、互いの人生を交差させながら、胸の中の本当の想いを見つめ直していく。
著者等紹介
冨川元文[トミカワモトフミ]
1949年愛知生まれ。脚本家。多摩美術大学彫刻科卒業後、小学校教師に。32歳でフリーの脚本家となり、NHK朝の連続テレビ小説「心はいつもラムネ色」(82年)「ぴあの」(94年)、同大河ドラマ「峠の群像」(84年)などを手がける。映画作品に、第50回カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した『うなぎ』(97年/今村昌平監督)、『赤い橋の下のぬるい水』(01年)『福耳』(03年)『出口のない海』(06年)がある。著書に小説『福耳』『二本の桜』など。日本アカデミー賞脚本賞優秀賞、第10回向田邦子賞、文化庁芸術選奨新人賞ほか受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
108
表紙の古民家をみて、あー…こんなところに行ってみたいな。こんなところで、今の自分とは違う暮らしがしてみたいなと思った。脚本家さんらしく、物語には登場人物のそれぞれの時の流れが平行して進む。現実では、人の心なんて覗けない。その心の中を登場人物と共に体験した感じ。特別なことは無いようだけど、この家を中心にそれぞれの世代の女たちが抱えてる問題にお互いがそれとなく触れていく。生きている人の数だけ物語がある。それを思わせてもらった気がする。2013/09/03
みぎー
0
とてもよかったです、綺麗な文章2014/09/24
daijyu38
0
タイトルと装丁にひかれて古書店で本日購入。私とあの人をつなぐたくさんのキーワード。私の正直は何だろう・・・。いつかあの人とこの本の風景を辿れたらいいな。2014/01/07
jupiter68
0
これ映画の原作なんですか? 途中会話が何か好きになれな。本当の日常なんだもの。読書をすることにより、自分では体験できない世界に連れていってもらいたいと思うが。日常ではそれがない。 終りまぎわになると、千葉県館山市の海の描写などなかなか体験できないところに連れて行ってもらったという感覚になった。
Ramgiga
0
70, 50, 40, 20, 10歳台の五人の女性が、たまたま房総半島の先の古民家に集った三日間の物語。戦争中帝都東京を守るために潜水艇特攻隊基地のあった地の記憶が重層し生きる意味を問いかける。そして、それぞれ何かを得て巣だって行く。映像化に向いてそうと思ったら、同じ表題で2005年に映画化されていた、というか映画化のあとで脚本に基づいて小説化されたらしい。2018/01/23
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