感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つなぎめ
2
新しき門出としての別れ。死の別れ。すれ違う恋心が読んだ別れ。別れの満ちる世界の、もっとも美しい別れを集めた小説集。2011/01/11
本命@ふまにたす
1
「別れ」をテーマにした作品集。古典的な作品が集まっているが、岩野泡鳴の作品ははじめて読んだ。独特の世界観を感じた。2021/12/21
瀬川
1
横光利一「花園の思想」p60 また、ときとしてあるものは、盛装をこらして火の消えた廊下の真ん中にぼんやりと立っていた。恐らく彼女らにはその最も好む美しき着物を着る時間が、眠るとき以外にはないのであろう。p80 「なんと、おまえは軽いやつだろう。まるで、こりゃ花束だ」 堀辰雄「曠野」2015/06/25
水生
0
作家が描く様々な形の「別れ」。やっぱり『グッド・バイ』好きだな。横光利一『花園の思想』は『春は馬車に乗って』と同じように病床の妻と看病をする夫の話だがより死の気配が濃く最後は悲しい別れの場面が胸を打つ。どれも鮮烈な印象を残す「別れ」ばかりだった。2021/04/10