目次
はじめに ロシア皇族訪日の背景(明治大正期の日露関係と皇室;日露接近の好機としての“欧州大戦”)
第1章 ユーラシア大陸の彼方へ向かう大公一行(露都から釜山へ;海を越える訪日団)
第2章 帝都のロシア皇族(大正天皇の歓迎;外交儀礼とその舞台裏;帝都不在の終盤)
第3章 地方歴訪の外交術(帝都を離れて;広島から再び大陸へ)
おわりに 一九一六年の皇室外交の教訓(大公の報告;日露の接近を加速させた大公訪日;その後の運命)
著者等紹介
エドワルド,バールィシェフ[エドワルド,バールィシェフ] [Eduard,Baryshev]
1976年、ロシア、スヴェルドローフスク州ペルヴォウラーリスク市で生まれる。2000年、エカテリンブルグ市ウラル国立総合大学歴史学部国際関係学科卒業。2001年、国費留学生として来日。2007年、九州大学大学院比較社会文化学府博士課程修了(博士学位取得)。北九州市立大学や立命館アジア太平洋大学の非常勤講師、島根県立大学北東アジア地域研究センター嘱託助手などを経て、2014年から筑波大学図書館情報メディア系の助教を務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぽん教授(非実在系)
3
プーチン来日予定のある今年に出版されたタイムリーさがあるものの扱ってる記録はちょうど100年前。奇しくも最後の日露皇室外交となってしまったところから100周年ということにもなる。学術肌のゲオルギー大公ではあったものの、ボリシェビキの魔の手からは逃れられなかったのである。元老山縣有朋は晩年になっても先見性は衰えなかったが、次の世代の軍人や政治家にはあまり引き継がれなかったこと、大正時代では影響力に陰りが見えはじめていることがよくわかる。2016/12/01
あらい/にったのひと
0
ページ数少ない本なので、ここまで淡々と出来事だけを語られると…という思いもなくもない。記録として残っていないからなのか、来日した大公たちの感想があんまりないんですよね。加えて日本側も応接を通して意図を汲み取ることはできても、細かい心情はなかなか推察しがたいのかなと。群像社ならではの本だと思うので、こういった本が買えるのはいいことです。2021/05/12




