群像社ライブラリー<br> 出身国

個数:

群像社ライブラリー
出身国

  • 提携先に在庫がございます【僅少】
    通常、5~7日程度で出荷されます。
    ※納期遅延や、在庫切れで解約させていただく場合もございます。
    (※複数冊ご注文はお取り寄せとなります)
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【出荷予定日】
    通常、5~7日程度で出荷されます。

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫状況は刻々と変化しており、ご注文手続き中やご注文後に在庫切れとなることがございます。
    ◆出荷予定日は確定ではなく、表示よりも出荷が遅れる場合が一部にございます。
    ◆複数冊をご注文の場合には全冊がお取り寄せとなります。お取り寄せの場合の納期や入手可否についてはこちらをご参照ください。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 181p/高さ 17cm
  • 商品コード 9784903619514
  • NDC分類 983
  • Cコード C0397

内容説明

物語の中心にいるのは、肉体的にも精神的にも損なわれた男たち。極度の虚栄心、被害妄想、度し難い破壊衝動、金銭への病的な執着、信頼の欠如からくる孤立、肥大したエゴからくる傲慢、独我論的世界観…。それは、存在そのものに根をはった癒しがたい病なのか。文学賞の授賞式にも姿をみせず、神秘のヴェールに包まれた「謎の作家」、その沈黙ゆえにすでに伝説となりつつある異端の現代作家のデビュー短篇集。

著者等紹介

バーキン,ドミトリイ[バーキン,ドミトリイ] [Бакин,Дмитрий]
1964‐。ドネツク州(現ウクライナ)生まれ。7歳のときにモスクワに転居。1989年に雑誌に発表した最初の短編は1991年に英訳のアンソロジーで紹介されて、1993年にはフランスのガリマール社から短編集が刊行された。本国よりも先に国外で評価が高まるなか、1996年にロシアで刊行された短編集『出身国』は同年のアンチブッカー賞を受賞、その後、英語、ドイツ語、イタリア語などの翻訳が相次いだ。職業はトラック運転手で小説家として人前に出ることもなく「謎の作家」と言われ、寡作ながら雑誌に作品が発表されるたびに熱い注目を浴びている

秋草俊一郎[アキクサシュンイチロウ]
東京大学大学院人文社会系研究科修了。博士(文学)。専攻は比較文学、ロシア文学など。ウィスコンシン大学客員研究員、ハーヴァード大学客員研究員などを経て、東京大学教養学部講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かもめ通信

24
ウクライナ生まれロシア育ち、顔写真の公開をせず文学賞の授賞式にも姿をみせなかったという“謎”の作家、生業はトラック運転手だという寡作の現代作家のデビュー短篇集。収録作品いずれにも、精神的にあるいは肉体的になにかしら損なわれたものをもつ者たちが登場する。その“損なわれた部分”の強調が物語はどこかごつごつとしたものにしていると同時に、つかみ所がない不思議な雰囲気をかもしだす。だが細部に目をこらすと、読み手にもきっとなにがしかの心当たりがあるに違いない、人間の欲や業、飢えや渇望が見えてくる。印象深い作品群。 2016/05/25

きゅー

15
7編の物語が収録されているが、いずれも異様な人間が登場する。敵に包囲されるという妄想により家を要塞化しようとする男、先祖代々心臓に鉛弾がめり込んでいる一族、癒やすべくもない憎しみに囚われている兄弟、家族を支配することだけを考える家長。現実であればこれっぽっちも知り合いたくない人びとの生きざまは読んでいてげっそりとさせられる。しかし、そのドロドロとした汚泥のような感情の塊に浸かると、これも人間の側面なのだと達観した気持ちになる。2016/11/24

erierif

9
ウクライナで幼少期を過ごしモスクワで育った作家。本人は生活におわれて書いていないそうだが政治的な理由もあるのかも。ドストエフスキーの暗く切羽詰まった部分を濃縮したようだった。よく読めば恵まれていないが健康で世話をしてくれている人もいるのに、孤独で排他的で寒々とした生活に人生をすり減らしている主人公達。しかし『出身国』のイコンのような家系図、『葉』のよもぎ、『兎眼』のあの瞬間、ハイライトのように美しい描写が作品に深い印影を与えている。だが『根と的』には光が無い。兄はロシア弟はウクライナなのかもしれない。2015/08/23

かふ

8
関節をはずしたような文体でわかりにくい短編集ではある。が、どこかその文体に惹かれていく。デビュー作の『兎眼』は一人称のリアリズムなのでまずはそこから。軍隊の従属関係がサドマゾになっていくような、その人間の非業の中で生きながらえるよりは死を選ぶというような。「兎眼」というタイトルが意味するもの。誰の眼なんだろうか?なんとなく「兎眼」として見つめられている読後感が凄さを感じる。神の眼ではなく。2016/01/12

qoop

7
寡作な著者の短編集。離人症、暴力傾向、家族や金銭への強い支配欲など、収録作の主人公たちには境界を越えた人物たちが配されており、戦争の傷跡、荒廃した社会、先祖から受け継いだ呪いなど、自分では如何ともし難い運命に身を任せつつ生きる姿を書いている。宿業に抗するとも言えず、受け入れているとも言えない、彼らの身の置き方/処し方。流れに翻弄されつつそれでも泳ぎをやめない姿から、運命と意志の相関関係が見て取れる。イーブンではない、かといって勝ち負けでもないその関係を、デフォルメして描出しているのだろうな、と。2019/06/24

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9754072
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品