内容説明
物語の中心にいるのは、肉体的にも精神的にも損なわれた男たち。極度の虚栄心、被害妄想、度し難い破壊衝動、金銭への病的な執着、信頼の欠如からくる孤立、肥大したエゴからくる傲慢、独我論的世界観…。それは、存在そのものに根をはった癒しがたい病なのか。文学賞の授賞式にも姿をみせず、神秘のヴェールに包まれた「謎の作家」、その沈黙ゆえにすでに伝説となりつつある異端の現代作家のデビュー短篇集。
著者等紹介
バーキン,ドミトリイ[バーキン,ドミトリイ] [Бакин,Дмитрий]
1964‐。ドネツク州(現ウクライナ)生まれ。7歳のときにモスクワに転居。1989年に雑誌に発表した最初の短編は1991年に英訳のアンソロジーで紹介されて、1993年にはフランスのガリマール社から短編集が刊行された。本国よりも先に国外で評価が高まるなか、1996年にロシアで刊行された短編集『出身国』は同年のアンチブッカー賞を受賞、その後、英語、ドイツ語、イタリア語などの翻訳が相次いだ。職業はトラック運転手で小説家として人前に出ることもなく「謎の作家」と言われ、寡作ながら雑誌に作品が発表されるたびに熱い注目を浴びている
秋草俊一郎[アキクサシュンイチロウ]
東京大学大学院人文社会系研究科修了。博士(文学)。専攻は比較文学、ロシア文学など。ウィスコンシン大学客員研究員、ハーヴァード大学客員研究員などを経て、東京大学教養学部講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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