トゥオネラの悲しい唄

コンカ，ウネルマ・セミョーノワ【著】/山口 涼子【訳】

群像社（2014/10発売）

• サイズ B6判／ページ数 180p／高さ 19cm
• 商品コード 9784903619491
• NDC分類 388.38
• Cコード C0039

内容説明

人の死を悲しんで流す涙には作法がある。故人を無事に死者の国（トゥオネラ）に送り出すために北ロシアのカレリア地方で伝承されてきた「泣き歌」と「泣き女」の習俗に光をあてた葬礼と別離の民俗学。

目次

唄と悲しみ（カレリア人の号泣の研究史；号泣と儀礼；カリレア人の泣き歌の詩的特殊性）
葬礼と葬礼の泣き歌（葬礼における号泣の必要性；「Ｓｙｎｔｙｓｅｔ」―死んだ親族、始祖；臨終から埋葬まで；死（最期、逝去）
洗い清めの号泣　ほか）

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Hidetaka Ohtsubo]

フィンランド～スラヴに伝わる葬送の習俗、泣き歌についての本。語源や詩のメタファー、儀式の行程や、キリスト教の影響などへの言及があり、大変興味深い内容。なのだが、いかんせん翻訳に怪しいところがあり、通読は困難。そも専門家以外に読まれるような本とは思えないから、それでよいのだろうが。

2015/01/28