ロシア名作ライブラリー
カフカースのとりこ―トルストイ中短編集

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 155p/高さ 17cm
  • 商品コード 9784903619149
  • NDC分類 983
  • Cコード C0397

内容説明

ドストエフスキイとならぶロシアの文豪として知られるトルストイは、有名な大長編だけでなく、自分で猟に出かけたり蜜蜂を飼ったり農作業をしたりして、その体験や村の人々の話をもとに子供向けの短い作品をたくさん書いていました。ロシアの農村のくらしや動植物の不思議な力を驚きの目をもって見つめた短編と、いまだに続くチェチェン戦争の戦地カフカース(コーカサス)での従軍体験をもとに書かれた中編を新訳でお届けします。

著者等紹介

トルストイ,レフ・ニコラエヴィチ[トルストイ,レフニコラエヴィチ]
1828‐1910。貴族の家系に生まれたが幼いころに両親をなくして一時故郷を離れ、20代には従軍。戦地カフカースで書いた処女作『幼年時代』で作家活動をはじめ、クリミア戦争の体験をもとにした短編『セヴァストーポリ物語』で認められた。その後『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』『復活』などの長編でロシアを代表する作家となって世界の文学に大きな影響を与える一方、乗馬が好きで自分で猟をし、領地での農作業にもたずさわり、その体験や村の人々の話をもとにして短編や民話も数多く書いている。晩年は無抵抗主義にもとづく独自の思想(トルストイ主義)を展開して社会活動に力を注ぎ、日本でも文学的思想的影響を受けた人は数多い

青木明子[アオキアキコ]
大阪外国語大ロシア語科卒業、早稲田大学大学院修士課程卒業。元都立高校教員

チャルーシナ,ナターリヤ[チャルーシナ,ナターリヤ]
ペテルブルグ在住の画家。自然や動物をモチーフにした絵を得意とし、絵本画家として日本でも知られている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

livre_film2020

43
読んだのはこちらではなく「世界文学体系26」の金子幸彦訳だが、読書メーターで見つからなかったのでこちらに投稿。当時のロシアから見たコーカサス像がよくわかる。カーザスやチェルケス人を粗野だと見下しながらもその男らしさに憧れるマッチョさ。ロシア人捕虜を助けるチェルケス人の黒目の娘(ジョージアの擬人化と同じ身体的特徴)。ロシアを敵に回すということは大きな代償を支払うことになるという暗示に思える最後。当時のロシアでこのお話は相当な人気を誇ったという。こうした植民地小説は現在のSNSみたいなもので参考程度にすべき。2022/05/09

アドソ

16
表題作が『池澤夏樹の世界文学リミックス』でさりげなく推されてたので読んでみた。単純な話だけど、ロシアとコーカサス地方の因縁というか、根深さみたいなものを垣間見たような気がする。前半の短篇群は事実を淡々と述べるだけでこれといった盛り上がりもオチもなく、随想のような感じにやや戸惑う。図書館ではなぜか小中学生用の棚に。感受性の強い子供の方が素直に楽しめるのかも。『蚕を飼う』はファーブル昆虫記風でおもしろい。2018/09/25

svoboda

4
セルゲイ・ボドロフ監督の映画を観た後に読む。映画の淡い恋のようなものがここにも。トルストイのカフカスものは結構好きである。彼が魅了されたということがひしひしと伝わってくるからだ。実際私もカフカスを訪れ、その雰囲気を感じ取ることができた。イメージしていたものとはやや異なってはいたが、それはそれで気に入った。読み返してまたこの地を訪ねたい。2011/11/11

TomohikoYoshida

3
トルストイの短編民話集と、中編カフカースのとりこ。 カフカースのとりこは、タタール人の捕虜となったロシア人の脱出劇。2017/02/05

belier

3
大地に生きる動植物と人間。カフカース戦争。小作品集。タタール人が類型化されている印象。文豪もコサックには思い入れがあったようだが、タタール人までには及ばなかったか。2014/03/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/191034
  • ご注意事項

最近チェックした商品