内容説明
文豪レフ・トルストイの末娘として貴族の家柄に生まれ、父の死出の旅に立ち会ったアレクサンドラ。戦争、革命、投獄、母の死をのりこえ、革命後のソ連に絶望して日本に脱出したアレクサンドラが、アメリカに亡命を決意するまでの二年近くを過ごした昭和初期の“お伽の国”。父の永遠の思想の実現に人生を捧げた娘が見た貴重な日本滞在記。
目次
お伽話の始まり
尾行
萌し
日本芸術
講演旅行
千円
学生
剣道
村
米
秘められた美
徳冨さん
一灯園という宗派
侍
教授の家族
人力車
医者
桜
「えた」
進歩的な女性達
ソ連への帰国拒否
さようなら、お伽の国‐日本
著者等紹介
トルスタヤ,アレクサンドラ[トルスタヤ,アレクサンドラ]
1884年、文豪トルストイの四女としてトルストイの生地ヤースナヤ・ポリャーナに生まれる。父の秘書的な仕事をこなし支えるが、1910年、トルストイの家出の際に深く関わる。トルストイの死後、ヤースナヤ・ポリャーナにトルストイ思想に基づいた学校を設立し、土地の農民の子供達の教化に努める。第一次世界大戦、ロシア革命、内戦と激動のソ連時代を生きるが、共産主義・軍国主義政権に絶望して1929年日本へと出国。1931年、アメリカ合衆国への亡命を決意。様々な苦難を経てニューヨーク郊外にトルストイ基金を設立し、1979年、95歳でその生涯を閉じるまで執筆活動をしながらソ連からの亡命者達を救済し続けた
デイヴィス,ふみ子[デイヴィス,フミコ]
福岡県生まれ。モスクワの民族友好大学(現・ロシア大学)卒業。1999年から2002年まで二度目のモスクワ生活を経験。トルストイの曾々孫で画家のナターリヤ・トルスタヤとの出会いを機にトルストイ家出の謎を追う『トルストイ家の箱舟』を四年にわたって執筆し2007年に群像社から刊行した。現在はシンガポール在住。陶磁器絵付けとロシア伝統芸術の細密画塗り(パピエ・マシェ・ミニアチュール)のアーティストを兼ねてNOBBY ARTギャラリーを主宰・経営する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
noémi
TheWho
なおみ703♪
フブキ
kazumiw
-
- 和書
- 京都大会物語