ビジュアル版 本の歴史文化図鑑―５０００年の書物の力

ライアンズ，マーティン【著】〈Ｌｙｏｎｓ，Ｍａｒｔｙｎ〉/蔵持 不三也【監訳】/三芳 康義【訳】

柊風舎（2012/05発売）

• サイズ B5判／ページ数 223p／高さ 26cm
• 商品コード 9784903530598
• NDC分類 020.2
• Cコード C0600

内容説明

書物の歴史を古代シュメールの粘土板に刻まれた文字から説き起こし、パピルスや紙の発明、古代・中世の写本、印刷術の発明、娯楽のための小説やマンガの普及、さらには電子ブックに至るまで、識字率の増加や印刷・出版物の出現とともに、書物が社会的にどのような影響を与えてきたのかを、時代を追って詳しく解説。

目次

序文　書籍の力と魔力
第１章　古代と中世の世界（メソポタミア；古代中国　ほか）
第２章　新たな印刷文化（グーテンベルクとその聖書；印刷所の作業　ほか）
第３章　啓蒙思想と大衆（西欧の読み書き能力；印刷所の発展　ほか）
第４章　出版者の登場（印刷の機械化；１９世紀の挿絵画家たち　ほか）
第５章　万人のための知識（新たな技術；百科事典のロマンス　ほか）
結論　書物の新時代

著者等紹介

ライアンズ，マーティン［ライアンズ，マーティン］［Ｌｙｏｎｓ，Ｍａｒｔｙｎ］
１９４６年ロンドン生まれ。オックスフォード大学で博士学位を取得。現在シドニーのニュー・サウス・ウェールズ大学教授（歴史・哲学）

蔵持不三也［クラモチフミヤ］
１９４６年栃木県生まれ。早稲田大学文学部卒。パリ第４大学ソルボンヌ校修士課程修了。パリ高等社会科学研究院博士課程修了。博士（人間科学）。現早稲田大学人間科学学術院教授

三芳康義［ミヨシヤスヨシ］
１９６０年埼玉県生まれ。駒澤大学人文科学研究科博士課程満期退学。博士（人間科学）。現駒澤大学・日本大学・城西大学非常勤講師（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[ヴェネツィア]

著者のマーティン・ライアンズはニューサウスウェールズ大学教授（歴史・哲学）。私たちの愛してやまない本の歴史が豊富な図版とともに紹介される。なかなかに貴重な資料もあって、眺めているだけでも楽しい。古代世界からは、シュメールの楔形文字の粘土板（紀元前2100年頃）やニネベ出土の「ギルガメシュ叙事詩」など。中世写本からは「ケルズの書」や美々しい時祷書の数々。イスラム圏からも、オスマン写本（14世紀）。やがて、グーテンベルクやルターの聖書。そのものの持つ意味を考えると、もはやめくるめく世界である。

2024/11/05

[shigoro]

文字の発明・紙の代用品から紙の製法の発明・インクと活版印刷術・出版社・書店の出現・作家の権利と大衆娯楽といった一通りの流れをビジュアルとともに読める。特に三発明大ともいわれる印刷術のお陰で、今まで時間を掛けて写していた高額な本から、値段も手頃になり、知識を手にれ、科学や経済がどんどん発展していく。さらに本自体も工夫を凝らしてイラストやデザイン・ペーバーブック・最近のネットブックなど発展していっている。

2012/07/02

[フリスビー]

メソポタミアの楔形文字で始まり、iPadで終わるのが象徴的。本好きなら是非読んでおきたい１冊です。

2013/02/07

[wanted-wombat]

まさに本の歴史の図鑑である。文字の発生、つまり書くことの始まりから、現代のデジタル化までを豊富な図版と簡潔かつ無駄のない文章で描く。書くことと読むこと、印刷と出版、物としてあるいは財産として価値を見いだすこと、単に情報媒体として考えること、様々な視点から本について考えるための基礎としての手がかりが得られる一冊。

2013/06/19

[をとめ]

図書館

2020/10/22