内容説明
ダンボの母親のモデルで、「ジャンボ機」の語源にもなったゾウの波乱に満ちた生涯―目の前で母親を殺されたやせっぽっちの孤独な子ゾウが、後世に名を残す国際的スターに!19世紀のヴィクトリア朝を舞台に、世界一大きなアフリカゾウと彼を取り巻く人々の知られざるエピソードを描いた、初めての物語。
目次
第1部 アフリカ(ゾウ狩り;異国情緒あふれる商品;砂漠越え;園長)
第2部 ヨーロッパ(パリ;天職;ロンドン;アリス;ジャンボの訓練;熱病;動物園での生活;英雄と悪者;(ゾウの家)での争い)
第3部 ジャンボ騒動(痛ましい光景;ジャンボは連れていかせない!;外国の重要な話題;ゾウを荷造りする方法;さらばイギリス)
第4部 アメリカ(ニューヨーク ニューヨーク;大旅行;名声と火事とブルックリン橋;事故;復活)
著者等紹介
チェンバーズ,ポール[チェンバーズ,ポール][Chambers,Paul]
香港に生まれ、イギリスのチャンネル諸島最大の島、ジャージーで育つ。最近は作家兼主夫としてフルタイムで働いているが、以前はテレビプロデューサーや、ロンドンの自然史博物館の古生物学研究者だった。妻と幼い一人娘と共にイングランド南東部のハートフォードシャーに在住
浜名那奈[ハマナナナ]
白百合女子大学大学院の博士課程(児童文学専攻)を単位取得満期退学。英語圏の児童文学を専門に研究し、小学校の図書館で司書の仕事もしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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志村真幸
1
「ジャンボ」の言葉のもととなっアフリカ象の生涯を紹介したもの。19世紀に実在した象で、ロンドン動物園で長く飼われたのち、アメリカのバーナム・サーカスに売られ、その地で事故死した。 ジャンボに関わった人たちの対立や利害関係、策略や駆け引きといったあたりを軸に語られている。英米の科学読みものでは、ありがちな書きぶりではあるが、さすがに誇張しすぎではないかと感じた。 ともかく、ジャンボの「真実」に迫った内容であり、19世紀の人間と動物の関係を考えるうえでも貴重な一冊と思う。 訳文は丁寧かつ読みやすい。 2021/12/11




