戦中の「マタイ受難曲」―成城学園・ヒューマニズムの光彩

戦中の「マタイ受難曲」―成城学園・ヒューマニズムの光彩

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  • サイズ B6判/ページ数 242p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784903507064
  • NDC分類 376.4
  • Cコード C0037

内容説明

クラシック音楽史を駆け抜けた一瞬の旋風、成城合唱団。太平洋戦争の危機迫る中、バッハ「マタイ受難曲」は粛々と演奏された。その背景には、明治より連綿と続く「新教育への志」があった。昭和十一年から十八年までのわずか八年間ではあるが、太平洋戦争によって文化活動が制限されしかも生活も困難な時代に、本格的な合唱を始めた成城合唱団の歴史を綴ると同時に、それを可能にした一人の文部行政官の伝記に触れつつ、戦災による資料の紛失と戦後の混乱のため明らかにならなかった戦前の新教育と音楽教育を、文化史的に語る。

目次

第1部 成城合唱団の誕生(天才指揮者、貴志康一からの呼びかけで「第九」を歌う;原田潤の出現;素人にヴェルディの「レクイエム」が歌えるか;ローゼンストックの修行 ほか)
第2部 修養から教養へ―澤柳政太郎が夢見た新学校(「所求第一義」を分析すると;澤柳政太郎の誕生;京都帝大事件;澤柳の教育哲学は ほか)

著者等紹介

柴田巌[シバタイワオ]
1939年、東京生まれ。初等学校から大学まで、成城学園に在学。1959年、成城大学合唱団指揮者。合唱指揮を石丸寛氏に師事。同年、フォーレの「レクイエム」(オルガン伴奏)を指揮。1960年、ヴィヴァルディの「グローリアミサ」(カゼッラ版)本邦初演を指揮。その後、成城合唱団の復活運動に関わる。1967年、小澤征爾指揮でハイドンの「四季」(成城合唱団復活演奏)、その後も小澤の指揮で、ヴェルディ「レクイエム」、ハイドン「天地創造」、バッハ「マタイ受難曲」・「ヨハネ受難曲」、モーツァルト「レクイエム」・「戴冠式ミサ」、ストラヴィンスキー「詩編交響曲」、ベルリオーズ「ファウストの劫罰」、ラヴェル「ダフニスとクロエ第二組曲」、ブラームス「ドイツレクイエム」、ヴェルディ「聖歌四篇」等に参加(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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