内容説明
物語とは生きかた。論理の筋道くっきりと、孤独さが、良き人とのつながりが、心にしみて勇気となる。彼女たちが登場する、物語が美しく始まる。
著者等紹介
片岡義男[カタオカヨシオ]
1940年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳をはじめる。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年発表した「スローなブギにしてくれ」で野生時代新人賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの作家活動のほかに写真家としても活躍し、数多くの著作がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ほほほ
28
女性が主人公の短編7つ。74歳の片岡義男さん。この本では、古き良き時代の価値観を重んじた上で、女性の新しい生き方をたくさん提案してくれている気がする。フィクションだとしても励みになります。7つの話全部好きだけど、喫茶店でコーヒーを飲みながら、手帳に短いフレーズを書き留め、詩を作る女性の話が印象的。「赤いスカートの一昨日」という題名も良い。2015/01/11
ひな
19
図書館の福袋より。初めて片岡さんの本を読みましたが、何だかとても不思議な感じでした。ぽつぽつと登場するコーヒー、喫茶店、写真がふわふわと漂い、男女のさりげない会話がさらさらと続く。結局何だったのかしらと思うようなラストが多い短編集ですが、もやもやとはならず、むしろそれで良いのだと思わせるのが不思議。最初の「アイスキャンディに西瓜そしてココア」がよかったです。2017/01/22
sasa-kuma
15
さらりと乾いた感触の短編集。登場人物たち(特に女性)に迷いがないからなのかな。心の中がざわざわする感覚もある。なんでかな。わからないけど。ゆっくり理由を考えよう。「赤いスカートの一昨日」が好き。来年こそは手帖を買おうかな。2018/09/29
sadaru
3
「彼女たちが登場する、物語が美しく始まる。」/女性を主人公にした7編の短編集。/高校生の頃によく読んでいた片岡さん。久しぶりに読んでみました。あの頃は小説に出て来て一人旅や女性との振る舞いがとても大人びていて憧れたなぁ。あれから40年以上も過ぎているのか‥バイクも乗れないし、格好いい大人にもなれてないし、女性とのお付き合いも全然できていないけど‥‥‥2025/01/25
cobalt
3
なぜだろう、古栗のかほりがする。2012/02/26