内容説明
服一枚を手に入れるにも幾人もの商人職人の元を回らねばならず、店は倉庫同然、定価などなく高値を吹っかけられ、支払いは高利の掛け売り。そんな気の重い買い物が当然だったアンシャン・レジーム末期のパリに登場した服飾品小売商、モード商。新しい経営方法を導入し、王妃マリ=アントワネットにまで流行を提案し、19世紀に成立する百貨店とオートクチュールへの道を開いた彼らの活動の実態とその意義を、会計帳簿や商業年鑑などの一次史料を基に明らかにする。
目次
序論 研究史・問題設定・史料
第1章 モード商の成立
第2章 モード商と服飾流行
第3章 モード商と同業組合
第4章 モード商の営業活動
第5章 19世紀のモード商と新しい職業
結論 モード商の存在意義と限界
著者等紹介
角田奈歩[ツノダナオ]
東京大学文学部歴史文化学科西洋史学専修課程卒業、東京大学大学院人文社会系研究科欧米系文化研究専攻修士課程修了。お茶の水女子大学大学院人間文化研究科比較社会文化学専攻博士後期課程にて服飾史研究室に所属、日本学術振興会特別研究員DC2を経て、フランス政府給費留学生としてパリ第1大学経済史専攻Master2課程修了。2011年、お茶の水女子大学大学院博士後期課程修了。博士(人文科学)。現在はお茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科研究院研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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