内容説明
図鑑編―進化の系統樹にもとづく分類ごとに、個性的な181種のサルを収録。生息環境や食性、特異な生態をふんだんなカラー写真でくわしく紹介。図解編―霊長類たちの多様なすがた、うごき、からだのしくみ、認知、社会構造、コミュニケーションなどを、最新の研究情報をおりまぜて、キュレーターたちがじっくり解説。霊長類全447種の和名リストつき。
目次
図鑑編―どこがちがう?なにがちがう?447種のなかまたち(霊長類の進化;霊長類の分布;霊長類の分類と名前 ほか)
図解編―しらべてみよう!かたち・行動・社会・ヒトとのかかわり(霊長類学の魅力;霊長類の特徴;チンパンジーの特徴 ほか)
サルを知るならまずここに!―日本モンキーセンターへのいざない(施設と展示のくふう;日本モンキーセンターのしごと;出版、資料収集、データベース ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新平
4
インドネシアのブナケン島で見損なったと思ったスラウェシメガネザルは、めったに見られる存在ではないようだ。あと、動物地理的興味としてはニューギニアと豪州に霊長類はいないことと、マダガスカルの特異さ。 2019/06/09
gachin
3
本書もモンキーセンターもすごくしっかりしてて驚いた。/ 翼蝶形骨と頬骨の結合・下顎結合は直鼻猿から。側頭葉のサイズが気になる/ 欧米にはサルがいない。どことなくヒトとサルの顔面は地域ごとに収斂してるようにも思えなくもない/ ニホンザルはapeだと思ってたらオナガザル科。じじつ尾を長くしただけの近縁種(タイワンザル)がいる/ マズルに地味色の隆起を持つヒヒは多い。マンドリルはこの領域を二次的に利用してたのか。/ 鉤爪と平爪は(非類人猿では?)個体内で共在/ 表情豊かなので、創作の人はキャラの参考にできそう。2021/10/03
町営バス
3
日本語で読める霊長類の図鑑としては現状もっとも充実した内容。骨の内容が面白い。2021/07/10
charmy hitomi
1
写真付きで、それぞれの特徴を的確に6行程度に解説。そして後半の「もっと知りたい!」なコラムがめちゃ充実。そんなに使用頻度が高いとは想定していないであろう内容なので、ソフトカバーで、重くないのもマル。(動物園に行く前後に、図書館で借りて予習復習するとか。)それにしても、本とは関係ないが、吉田沙保里選手を「霊長類最強」という表現は誰が始めたのか。2019/05/27
kaz
1
ひと言で言えば「サルの図鑑」だが、説明がコンパクトながら伝わりやすい。多様なサルのいろいろな表情を眺めるのも、面白い。ニホンザルが北限というのは知識としては知っていたが、これらのサルを眺めていると、ほとんど熱帯地域を中心に分布しているということがよくわかる。 2019/02/02