内容説明
「鎖国から開国へ」という予定調和な歴史叙述を克服!明治維新にいたる歴史を考察する上で重要な開国の“経緯”を、従来は見落とされていた視点からたどり、新たな幕末維新史を描き出す。
目次
開国への軟着陸
第1部 ペリー来航前後の幕府外交と海防掛(海防掛の制度に関する基礎的考察;弘化・嘉永期における海防掛の外交構想―異国船取扱方を中心に;嘉永期における風説禁止令と阿部正弘政権;嘉永六年の幕府外交と「大号令」)
第2部 転換期としての安政二年(通商政策への転換とその前提―アメリカ北太平洋測量艦隊の来航と幕府外交;海防掛目付方の開国論の形成過程―「乙骨耐軒文書」を用いて;安政二年における幕閣改造の政治・外交史的意義)
第3部 開国政策の展開とその挫折(開国の方法―「衆議」と「英断」をめぐって;安政期における朝幕関係と海防掛―大坂湾の防備からみる)
幕末・維新史の中の開国期
著者等紹介
後藤敦史[ゴトウアツシ]
1982年生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位修得退学、博士(文学)。現在、大阪観光大学国際交流学部専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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