内容説明
日本の「非核」政策はいかにして選択されたのか?歴史の中から核拡散問題の原点を読み解き、核時代の日米関係や北東アジア地域安全保障の在り方を考える。サントリー学芸賞受賞。
目次
序章 核時代の日米関係を再考する
第1章 中国の原爆実験と米国の対日政策への影響―1960~1965年
第2章 核不拡散条約交渉と日本外交―1965~1968年
第3章 米国の不拡散政策と日本の宇宙開発―1960~1969年
第4章 ABM・SALTをめぐる日米協議―1965~1972年
第5章 佐藤政権と核四政策―1964~1976年
第6章 日本のNPT署名・批准と米国の対日外交―1969~1976年
終章 北東アジアの核拡散問題と日米関係の過去と未来
著者等紹介
黒崎輝[クロサキアキラ]
1972年生まれ。東北大学法学部卒業、東北大学大学院法学研究科前期2年の課程修了。現在、立教大学法学部助手。『核兵器と日米関係―アメリカの核不拡散外交と日本の選択1960‐1976』でサントリー学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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省事
2
核不拡散を目指した米国のグローバルな取り組みと、1964年の中国核実験を契機に高まった日本の核保有への関心が交錯し、「非核三原則」を含む、現代に続く核四政策やNPT批准に至るまでの過程を描いた日米関係史研究。あり得たかもしれない可能性や、それが潰えた理由を知ることができる歴史研究の醍醐味がある。また刊行時の同時代的な議論に寄せた結語は賛否別れるところだろうが、十年後の今読むと、本書の対象とする核をめぐる国際政治が終わっていないことを考えさせられある種の意味があるように思われる。2017/08/24
takao
0
ふむ2025/02/25