感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ほじゅどー
10
★★★著者は中央社会保険審議会（中医協）の元会長。国民医療費40兆円の配分を決める審議会である中医協を通して、会議の実態、合意形成のあり方、意見主張の仕方、多数意見への反論の方法、座長として議論をまとめるワザなど、会議で見られる人間臭い政治的要素を描いた。2016/08/25
ふら〜
0
これは面白い。診療報酬を決める審議会である中医協の会長(座長)を務めた著者による、会議の内実を著した本。シリーズ3番目の本とのことだが、これだけでも人間模様は十分分かる。座長や事務局の胃の痛さが伝わってくる。侃侃諤諤とした議論、科学的というよりは発言の技術で総額40兆と言われる医療費の重要な部分が決められているという事実。制度の在り方含め見直さないといけないだろう。2017/09/10
Ucchy
0
中医協（中央社会保険医療協議会）の座長を務めた著者が語るその実像。病院や薬局で渡される保険点数（≒診療報酬）について医師サイドと保険者サイドで激闘が繰り広げられる。非常に運営が困難な審議会で、著者も座長を引き受けたことを幾たびも後悔したという。前著と同じく、委員の「顔」を立てることが円滑な審議のためには重要という。また、将来的にはエビデンスに基づく科学的な議論を増やし、弁舌の巧拙で議論が左右されないようにしていくべきという。健康保険制度や医療政策についても非常に勉強になった。2017/02/05
