出版社内容情報
かつて福村出版さんから上下2冊本で刊行され、長らく復刊がまたれていた「大地のノモス」
新田邦夫 30年ぶりの改訳で復刊
シュミットの「具体的秩序思想」「陸地取得史観」の全体像。
巻末に「訳者解説」として、「一 訳者の視点について」「二 訳語について」とともに「三 本書の内容の要約」が掲げられ、全体像の把握のために、各章の概要が丁寧にまとめられており、人名索引、原著における当該頁の表示など、読者の便に配慮がはらわれている。
目 次
凡 例
はじめに
第一部 序論としての五つの系論
第一章 秩序と場所確定との統一としての法
第二章 地理上の発見以前の国際法
第三章 キリスト教的中世の国際法についての指摘
第四章 ノモスという言葉の意味について
第五章 国際法を構成する経過としての陸地取得
第二部 新世界の陸地取得
第一章 最初のグローバルなライン――ラヤから友誼線を経て
西半球のラインへ――
第二章 新世界の陸地取得についてのビトリャによる正当づけ
第三章 新世界の陸地取得についての法律学的な権限(発見と
先占)
第三部 ヨーロッパ公法
第一章 国家相互間的なヨーロッパ中心的な新しい大地のラウ
ム秩序を担う実体としての国家
第二章 中世の戦争(十字軍あるいはフェーデ)が非差別的な国
家〔が主役の〕 戦争へと変化すること――アヤラからヴァッテ
ルまで――
第三章 海洋の自由
第四章 領土の変更
第五章 国際法において国家に関係しない可能性および構成要素への指摘
第四部 大地の新しいノモスの問題
第一章 ヨーロッパ全体による最後の陸地取得(一八八五年の
コンゴ会議)
第二章 ヨーロッパ公法の解体(一八九〇年―一九一八年)
第三章 国際連盟、および大地のラウム秩序の問題
第四章 戦争の意味変化
第五章 西 半 球
第六章 国際法上の承認の意味変化
第七章 現代的殲滅手段の戦争
訳者解説
人名索引/事項索引