内容説明
本書は、ロシアの文豪ゴーリキーが、イワンという、お人好しの正直者を主人公に、母国の圧制時代の権力者たちを皮肉って書いたお話です。素直で何事にも動じないイワンは、誰もが恐れるくまともすぐ仲良しになり、おかしなことばかり繰り返します。そんな彼の言動は一見、“まぬけ”にもみえますが、実は人間らしく、優しい心の持ち主だということが伝わってくるでしょう。純粋に楽しめるのはもちろん、時代背景をふまえて読むと、とても感概深い作品です。
著者等紹介
ゴーリキー,マクシム[ゴーリキー,マクシム][Gorky,Maksim]
1868‐1936。本名アレクセイ・マクシーモヴィチ・ペシコフ。ロシア出身の小説家、戯作家で、社会活動家としても活躍した。幼い頃に両親を失い、小学校を中途退学後、様々な職を転々とする。やがて新聞記者を経て、1892年に最初に書いた短編でゴーリキーと名乗り、以後、大衆紙に作品を発表、短編集を刊行するなどして人気を博す。1899年に初の長編「フォマ・ゴルデーエフ」を発表して一躍有名になり、チェーホフやトルストイと並び評されるロシアを代表する作家となった
ミレル,ズデネック[ミレル,ズデネック][Miler,Zdenek]
1921年2月21日、旧チェコスロバキア共和国(現チェコ共和国)に生まれる。1938年からプラハ工芸美術大学で絵画を学び、1941年からアニメーターとして働き始める。第二次大戦後、イジー・トルンカが所長を務めていたアニメーションスタジオ、トリック・ブラザースに就職。1948年に初監督作『太陽を盗んだ億万長者』でヴェネチア国際映画祭の特別賞を受賞。1957年には「クルテク」シリーズ第一作目『もぐらくんとズボン』を発表し、高い評価を得る。以後、数多くのアニメーションを手掛けると同時に、絵本、児童書の分野でも活躍
きむらゆうこ[キムラユウコ]
東京生まれ。1970年から73年までチェコのプラハに在住、現地の小学校に通う。帰国後、84年から86年までプラハ・カレル大学へ留学し、89年からドイツに4年間滞在。チェコの絵本や映画の字幕の翻訳、エッセイ、通訳等の仕事を通して、チェコの文化を日本に紹介している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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