まぬけのイワン

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  • サイズ B5判/ページ数 1冊(ペ/高さ 22cm
  • 商品コード 9784903267272
  • NDC分類 E
  • Cコード C8797

内容説明

本書は、ロシアの文豪ゴーリキーが、イワンという、お人好しの正直者を主人公に、母国の圧制時代の権力者たちを皮肉って書いたお話です。素直で何事にも動じないイワンは、誰もが恐れるくまともすぐ仲良しになり、おかしなことばかり繰り返します。そんな彼の言動は一見、“まぬけ”にもみえますが、実は人間らしく、優しい心の持ち主だということが伝わってくるでしょう。純粋に楽しめるのはもちろん、時代背景をふまえて読むと、とても感概深い作品です。

著者等紹介

ゴーリキー,マクシム[ゴーリキー,マクシム][Gorky,Maksim]
1868‐1936。本名アレクセイ・マクシーモヴィチ・ペシコフ。ロシア出身の小説家、戯作家で、社会活動家としても活躍した。幼い頃に両親を失い、小学校を中途退学後、様々な職を転々とする。やがて新聞記者を経て、1892年に最初に書いた短編でゴーリキーと名乗り、以後、大衆紙に作品を発表、短編集を刊行するなどして人気を博す。1899年に初の長編「フォマ・ゴルデーエフ」を発表して一躍有名になり、チェーホフやトルストイと並び評されるロシアを代表する作家となった

ミレル,ズデネック[ミレル,ズデネック][Miler,Zdenek]
1921年2月21日、旧チェコスロバキア共和国(現チェコ共和国)に生まれる。1938年からプラハ工芸美術大学で絵画を学び、1941年からアニメーターとして働き始める。第二次大戦後、イジー・トルンカが所長を務めていたアニメーションスタジオ、トリック・ブラザースに就職。1948年に初監督作『太陽を盗んだ億万長者』でヴェネチア国際映画祭の特別賞を受賞。1957年には「クルテク」シリーズ第一作目『もぐらくんとズボン』を発表し、高い評価を得る。以後、数多くのアニメーションを手掛けると同時に、絵本、児童書の分野でも活躍

きむらゆうこ[キムラユウコ]
東京生まれ。1970年から73年までチェコのプラハに在住、現地の小学校に通う。帰国後、84年から86年までプラハ・カレル大学へ留学し、89年からドイツに4年間滞在。チェコの絵本や映画の字幕の翻訳、エッセイ、通訳等の仕事を通して、チェコの文化を日本に紹介している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chiaki

36
ゴーリキーの母国ロシアが圧制に苦しんでいた時代を背景に、イワンという正直な善人を主人公にしながら、権力を持つ者たちへの皮肉を込めて書かれたおはなし。誰も思いつかないようなバカバカしいことばかりする、まぬけな青年イワン。奉公に行ったある日、ご主人と奥さんに、こどもたちとの留守番を頼まれます。“「ぼく、おもうんだ。わるいやつがまぬけなんだって。ぼくもきみも、わるいやつじゃない。だから、ぼくたちはまぬけじゃないんだ。」”うーん、名言!絵はズレネック・ミレル。訳は木村有子さん。2021/04/17

mshiromi

6
ミレルさんの色づかいが好みです。イワンという正直な少年を通し権力者への皮肉を込めて描かれたようですが、幼児には動物と仲良くなるお話なんでしょうね。夏季、土日にオープンしている古本屋さんで購入したのですが、児童版の「イワンの馬鹿」なんでしょうか。2015/08/04

2時ママ

4
次女 小1 ひとり読み。2018/02/03

ようすけ

2
知る人ぞ知る、幻の絵本。絶版になった訳の方が好きですが、奇跡の復活を喜んでいます。ゴーリキーは「児童文学論」や、「どん底」でもわかるように、子どもだけでなく全ての『みじめな人』にわかりやすくメッセージを発している。 「おいらはな、くまさん。いじわるをする奴はまぬけだと思うんだ。だっていじわるすると嫌われちゃうもんな。おいらもくまさんも、いじわるしないだろ?だから、まぬけなんかじゃないのさ」 ぼくらはみんなイワンやくまのようでありたい。

kokotwin

1
とっても絵が素敵。間抜けなのか発想が豊かなのか。2023/01/09

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