内容説明
グローバリズムの先進地域中東世界から何をどう学ぶべきか?そのツールを音文化の分析を通じてさぐる。音楽の固定概念を解き放つ最新論集。
目次
第1章 真正な音をもとめて(アラブ音楽会議でバルトークは何を聴いたか?;「古典トルコ音楽」とは何か)
第2章 音のしくみ(中世イスラームの哲学者たちが語る音楽論;アレッポの伝統に基づく東アラブの古典的マカーム現象入門 ほか)
第3章 音からからだへ(共有されるマカーム美意識―アレッポの事例;声が運ぶ聖典クルアーン ほか)
第4章 音のかたち(「個性」はいかに研究可能か(記述可能か)?―イラン音楽を事例とした一試論
アンダルシア音楽を計量する)
第5章 座談会(アラブ音楽入門―マカームとは何か?イーカーウとは何か?;中東の近・現代音楽をめぐって)
著者等紹介
西尾哲夫[ニシオテツオ]
京都大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、人間文化研究機構国立民族学博物館教授
堀内正樹[ホリウチマサキ]
東京都立大学大学院社会科学研究科社会人類学専攻博士課程満期退学。文学修士。現在、成蹊大学文学部教授
水野信男[ミズノノブオ]
東京藝術大学大学院音楽研究科修了。博士(文学)。現在、兵庫教育大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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1959のコールマン
31
☆5。アラブ音楽、ではなく、アラブの音文化、としているところがミソ。まずはアラブ音楽関連本ではほぼ無視されているベリーダンスを取り上げている。他、アンダルシア音楽(紹介記事2つ!)、アラブ歌謡、トルコの舞踊、その他諸々、中東の音文化のフィールドワーク総集編といってよいだろう。一応、一般読者を前提とした、とあとがきにはあるが、やはり前知識が無いとかなりきつい部分が多発する。それでも貴重な情報も多く、この分野に興味のある方にはたまらない本。しかもこれだけ専門的な内容の割には値段が安め!天晴れ!2019/08/21
sun
5
アラブ音楽の総括。これも西洋文化に引っ張られている現実が悲しい。2014/05/28
kozawa
1
もっと研究進むといいなー。それより、聞きたい!2010/05/01