内容説明
日本の昔話で親しまれた雷伝説のお寺、無量山西福寺。お寺とともに九十年を過ごした吹角住職の半生を縦糸に、大阪府和泉市桑原町の歴史と民俗を横糸に織りなして、本書を編み上げました。桑原町に伝わる「くわばらくわばら」の呪文の謎解きや、重源上人からもたらされた水仙の球根を元に、いかにして村の花卉産業を発展させてきたかなど、桑原の歴史を知るうえでも興味深い内容です。吹角住職のやさしい言葉と藤原祐寛氏の挿絵が魅力!
目次
第1章 雷伝説のお寺「西福寺」(クワバラクワバラ―重源さんと雷伝説;重要文化財に記された「桑原村仏性寺」―仏性寺と沙弥道行 ほか)
第2章 桑原村と重源上人(雷封じで有名になった桑原―桑原と雷の由縁;古くは奈良時代から―重源上人と公慶上人ゆかりの寺 ほか)
第3章 お寺と歩んだ九十年(無性の寺へ―行を大切にした先代住職;ものがなくても工夫しだい―時を忘れて遊んだ小学校時代 ほか)
第4章 年間行事と伝統行事(合格祈願法要;節分会(護摩祈祷) ほか)
第5章 心に寄り添うお寺として(心のチャッチボール―理解と協力を得てこそ発揮できる力;お寺とのお付き合い―心をあずかるお寺として ほか)