内容説明
狭い住宅事情で、夫婦がセックスをする場所を求めた1940年代。高度経済成長を背景に、奇抜な部屋が続々と登場した70年代。和室から洋室への変遷。大人から若者・子供向けへの転身と、ラブホテルは形も内容も変わってきた。その歴史と人間模様のおもしろドラマのはじまり、はじまりー。
目次
ビデオテープ一本が四千八百円もした頃―ビデオ時代の幕開け
「ハート美人」「突撃一番」なんの名前?―温泉マークとサック
ヒャーッえらいとこで、また近いうちに―妹の手
「ご商談」って、なんのご商談?―旅荘(関東)対御苑(関西)
鏡の向こうに何がある?―ミラーの効用
桜宮の衰退と大阪の地盤沈下の関係―桜宮ホテル街の歴史
桜宮のご三家とは?―ファッションホテルのデビュー
待合とはいったい何をする場所なのか―祇園の待合
売ると薬事法にひっかかった時代―私のスキンをお頒けします
ウチワ一本が貴重品扱いの時代―温泉マーク時代の料金〔ほか〕
著者等紹介
近藤利三郎[コンドウリサブロウ]
昭和9年京都市生まれ。漫画家。日本漫画家協会・元大阪支部長。徹底的なラブホテルの取材で「82年イレブン大賞」受賞(読売テレビ)。大阪新聞に「男と女は年齢不問」、大阪日日新聞に「再婚したい」、大阪スポーツに「なにかおもろいことないか」などを連載。平成14年2月から河内新聞に「いくつになっても男と女」を連載中。平成16年から中高年お見合い会「木の花会」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kazuko Ohta
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私と1ミリも怪しい関係にない職場のオジサマから頂いた本。2006年の発行で、著者は『11PM』で鳴らした昭和一桁生まれ。今読むと言い回しがスベリ気味なのは否めません。そこをスルーすれば、年代を追って書かれたラブホの歴史は面白い。ラブホ急増で興信所も大流行り。コンドームを売るのは薬事法違反だから、私物を分けるという形にしたらチップが貯まったetc.。どこか時代のかぶる人には懐かしさもあるはず。私の場合はたまに桜宮の寂れたラブホ街を車で駆け抜けることがあるため、今後はこの本を思い出して郷愁に浸ってしまいそう。2018/06/11