内容説明
戦後のバラック生活、働きながら学ぶ青春時代、夜間中学の窓に映る人生模様―様々な矛盾や不合理を受けながらも、生きることに誠実で心やさしい人たちとの出会いと別れを深いまなざしで描く。
目次
1章 子どものあかり
2章 少年のあかり
3章 青春のあかり
4章 人生のあかり
5章 夜間中学のあかり
6章 街のあかり
著者等紹介
松崎運之助[マツザキミチノスケ]
1945年、中国東北部(旧満州)生まれ。中学卒業後、三菱長崎造船技術学校、長崎市立高校(定時制)を経て、明治大学第二文学部卒業。江戸川区立小松川第二中学校夜間部に14年間勤務ののち、足立区立第九中学校を経て、足立区立第四中学校夜間部勤務。2006年定年をもって退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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へくとぱすかる
34
元・夜間中学教師の松崎先生が、旧満洲から引き揚げてきた自伝を交えて語る。長崎で送った少年時代に出会った、被爆者に対する冷たい仕打ちや、集団就職の裏で労働者を食い物にした会社など。昔が決してよかったとは言えないし、現在の働き方問題と全く変わらないと思える点もある。そんな中で、あたたかく助け合う人々もまた確かにいたということ。最後に救われました。2018/08/06
jotadanobu
0
その時代に生きたわけではないので、時代背景はなんとなくでしか分からなかった。しかし、今と比較したら圧倒的にモノや環境の面で恵まれていなかった中で、人々が「小さな幸せの連続」で、しなやかに温かく生きていたことを感じた。 ドラマチックで大きな感動しゃなければ、満足できない現代のなかで、この本に溢れる小さな。。でも温かい幸せを守っていかなければ、伝えていかなければと思った。2015/08/10