出版社内容情報
自分のよりどころを求め、もがき苦しみながら生き抜いた、団塊世代の若き日の姿。70's中央線沿線青春物語。
内容説明
三島由紀夫の割腹自殺、浅間山荘事件、仲間を求めたモダンジャズ喫茶…70年代の青春。中央線沿線路地裏の飲み屋「雁」で夢を語り、現実に嘆き、入り乱れた人間関係に喘ぎながらも、自分の存在だけは信じ続けた田所譲二。憧れた取材記者の実態は取材記者と見下され、「はみだし者」の自虐的な思いでその立場に甘んじ、「落ちこぼれ」という烙印を押され続けた。―いつか必ず私小説をものして、棺桶には自分の著書を入れるのだ―田所譲二が夢を掴んだとき…。
著者等紹介
吉田和正[ヨシダカズマサ]
作家。1944年広島県生まれ。日本大学芸術学部中退後、映画助監督、週刊誌記者を経て、作家活動を始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。