目次
序章 オーケストラで弾くこと
第1章 オーケストラで必要な基礎の基礎
第2章 名曲を演奏しよう
第3章 コンサートマスターのソロ
第4章 プロのオーケストラ奏者を目指す人へ
第5章 アマチュアオーケストラの人々へ Q&A
著者等紹介
長原幸太[ナガハラコウタ]
読売日本交響楽団コンサートマスター。大阪フィルハーモニー交響楽団の首席コンサートマスターを経て、2014年より現職。東京藝術大学附属音楽高等学校を経て同大学に進学。米・ジュリアード音楽院に留学。1992、93年、全日本学生音楽コンクール全国第1位。98年日本音楽コンクール最年少優勝。国内主要オーケストラや名指揮者と共演。別府アルゲリッチ国際音楽祭ほか各地音楽祭に参加。広島文化賞新人賞、第21回新日鉄音楽賞フレッシュアーティスト賞、エネルギア音楽賞など受賞多数。村上直子、小栗まち絵、故工藤千博、澤和樹、故ロバート・マンの各氏に師事。幅広い年代の演奏家たちから信頼篤いコンサートマスター/ヴァイオリニストであり、室内楽やソリストとしても活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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trazom
91
大フィルや読響のコンマスで有名な長原さんの「サラサーテ」での連載が一冊の本になった。ベト7やブラ1などの超有名作品7曲を例に、譜例をふんだんに用いての具体的な解説がとても勉強になる。「フレーズの頂点は?」「cresc.の始まりと距離は?」「旋律は縦ノリか横ノリか」などと問われて、何も考えずに漫然と楽譜を読んでいた自分を反省する。ボウイングや指使いなど、演奏者としての細かな留意点が指摘されているのも有難い。オケ全体の動きを踏まえて、深い譜読みときめ細かい配慮に満ちたプロのコンマスの凄さに畏れ入るばかり…。2023/03/20
ヨハネス
3
期待(コンマスが何に注目しどう勤めを果たしているのかが知りたかった)と少し違い、思い切りバイオリニストのための実践的解説だった。ドヴォルザークのスケルツォが、どこが1拍めかわからず混乱するのはプロでも同じなのだな。解決法は、指揮者の棒ではなく自分で細かく「1,2,3!」と数えるんだって。すごく意外。解説すべてに楽譜が欲しかった。コラムが期待通りで面白い。若い指揮者にはこちらから話しかけてあげる、日本ではリハーサル開始1時間前に集まるのにドイツでは30分前から集まり始める(のが遅いと彼は驚く)、練習方法等。2023/04/24